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2025/12/12

10億円の返礼品!? ふるさと納税「高額ランキング」 静岡県から2品がトップ10入り

■三重県度会町の「世界に1つのオブジェ」 寄付額10億円

返礼品が楽しみとなっている「ふるさと納税」。各自治体は税収を増やすため、返礼品に力を入れている。中には、「申し込む人はいるのだろうか?」と感じるほど寄付金額が高額な返礼品もある。専門サイトによるランキングでは、最も高い返礼品は寄付額が10億円だった。

 

ふるさと納税で人気のトイレットペーパー 静岡県には日本で初めて開発した製紙メーカーが

 

ふるさと納税の返礼品は、開始当初と比べて大幅に種類が増えている。それぞれの自治体が特色を出そうと、工夫を凝らしている。内容の独自性やユニークさで関心を集める返礼品がある一方、寄付金額の大きさで注目されるケースもある。

 

国内最大級のふるさと納税比較サイト「ふるさと納税ガイド」によると、2025年の返礼品で最も高額だったのは、三重県度会町の「SUSオブジェ 松竹梅 創生の松 大河内 1点もの」。町内にある有限会社「大河内」が制作したもので、寄付額は10億円に上る。松葉は10万本以上のステンレス針金を使用し、職人が手作業で捻りあげた。作成に4年をかけ、世界に1つだけのオブジェとなっている。

 

ふるさと納税ガイドが発表した「高額返礼品ランキング」には、静岡県の返礼品がトップ10に2つ入っている。ランキングは主要23サイトを対象にしているという。

「SUSオブジェ 松竹梅 創生の松 大河内 1点もの」(大河内の公式HPより)

【2025年の高額返礼品ランキング】

①SUSオブジェ「松竹梅」創生の松 大河内 1点もの(静岡県御殿場市):10億円

②北見市内限定 別荘取得支援チケット 9000万円分(北海道北見市):3億円

③真空管アンプ SH-833電源フルセット(山形県米沢市):1億5800万円

④競走馬 引退後余生支援 黒潮友馬会(高知県須崎市):1億5000万円

⑤KARATI パライバトルマリンリング プラチナ(静岡県沼津市):1億3400万円

 

⑥日本刀 本関刀(岐阜県関市):1億2100万円

⑦山形緞通 じゅうたん購入引換券3300万円(山形県山辺町):1億1550万円

⑧MCS ROADSTAR 7(静岡県御殿場市):1億1000万円

⑧ペットと過ごす アウトドアリビング Type-A(奈良県宇陀市):1億1000万円

⑩有機物磁気熱分解エネルギー変換装置「MG22Eh 5立米」(栃木県矢板市):1億円

※1億円は他にも複数の自治体

「KARATI パライバトルマリンリング プラチナ」(ふるさとチョイスHPより)

■沼津市の「宝石」 寄付額1億3400万円

5位にランクインした沼津市の「KARATI パライバトルマリンリング プラチナ」は、ブラジル産のパライバトルマリンを使った指輪。高品質なネオンブルーの輝きを持つパライバトルマリンの産出は近年ほとんどできなくなり、非常に希少な宝石となっている。その希少性はダイヤモンドを凌駕するという。この返礼品は約2.75カラットのパライバトルマリンをセンターに据えている。KARATIは沼津市に本社と自社工房を構えている。

 

8位には、御殿場市の「MCS ROADSTAR 7」が入った。市販車「ケータハム7」をベース車両とし、ムーンクラフトの由良拓也氏がデザインした外装パーツを装着したコンプリートカー。外装部品はすべてCFRP(カーボンファイバー)製に交換している。ムーンクラフトはレーシングカーや高性能車の開発・設計で知られ、御殿場市で活動している。

 

ふるさと納税の返礼品は自治体による競争が激化している。税収アップに成功する自治体がある一方、減収に悩む自治体もある。ふるさと納税本来の趣旨とは外れた返礼品をめぐっては賛否両論あり、政府は過熱する競争を抑える動きも見せている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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