2025/07/10
ワクチン2度接種も「はしか」発症 患者が「さわやか」利用 現時点で感染の恐れなし
■菊川市の40代男性が感染 約2週間前にベトナムから帰国
静岡県内で今年2人目となる麻しん(はしか)の患者が見つかった。約2週間前にベトナムから帰国した男性で、ワクチンを2度接種していたという。男性は菊川市にある「炭焼きレストランさわやか菊川本店」を利用しており、県は男性と同じ時間帯に来店した人に健康観察を呼びかけている。
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県感染症対策課によると、菊川市に住む40代の男性は7月6日に発熱し、翌日に発疹が表れた。遺伝子検査を受けたところ麻しんと判明した。現在は自宅で療養し、快方に向かっているという。
この男性は麻しんの予防接種を2度受けていた。発症前に海外渡航歴があり、6月22日にベトナムから帰国した。
男性は発症前の7月5日午後6時から7時ごろにかけて、菊川市の「さわやか菊川本店」を利用していた。麻しんウイルスは空気中で最大2時間感染力を保つとされ、同時間帯に同店を利用した人には、最大21日間の健康観察が呼びかけられている。現時点で来店しても感染の心配はない。さわやかは公式ホームページで次のようにコメントしている。
「現在、保健所様の指示に従い、本情報の告知、調査への協力を進めております。なお炭焼きレストランさわやか菊川本店のご利用につきましては、『麻しんウイルスの空気中での生存期間は2時間以内と言われていますので、現時点で施設を利用しても、感染の心配はありません』とのお話をいただいております。皆さまにはご心配をおかけして誠に恐縮ですが、ご理解の程 よろしくお願い申し上げます」
■県内で今年2人目の感染者 全国的に昨年より患者増加
発熱や発疹などの症状が出た場合はマスクを着用し、医療機関へ事前に連絡した上で受診するよう県は注意を促している。また、公共交通機関の使用は極力避けるべきだという。
麻しんは感染力が非常に強く、空気感染により一人の患者から平均12~14人に感染が拡がるとされる。特効薬はなく、予防にはワクチン接種が最も有効とされる。
2025年の全国の麻しん患者数は第26週時点で167人に上り、前年同時期の45人を大きく上回っている。県内では今回が今年2人目の患者となる。
(SHIZUOKA Life編集部)