2025/09/04
“お店価格”でデリバリー 浜松市など全国5都市でスタート 有名店含む250店舗
■11月30日までトライアル 五味八珍や世界の山ちゃんも
フードデリバリーサービス「出前館」を運営する株式会社出前館は9月から、実店舗と同じ価格でデリバリーを利用できる新たな取り組み「お店価格で出前館~おうちで楽しむまちグルメ~」を開始した。対象となるのは浜松市を含む全国5都市。地元で親しまれる飲食店など約250店舗で、11月30日までトライアルが実施される。
【ランキング】好きなラーメンチェーン全国1位は? 地域別の順位も発表
従来のフードデリバリーサービスは、手数料や運営コストの影響で店舗よりも2~4割高くなるのが一般的だった。合同会社YUM JAMが今年4月に行ったインターネット調査でも、利用者の81.3%が「実店舗より価格が高い」と不満を示していた。
出前館が導入した「お店価格で出前館~おうちで楽しむまちグルメ~」では、対象店舗の商品代金と送料のみが必要で、サービス料は発生しない。対象店舗はアプリ上で「お店価格」マークが表示され、注文から約30分で商品が届く。ただし、エリア内には一部対象外の店舗がある。また、現金支払いの場合は別途手数料110円が発生するという。
対象エリアとなるのは浜松市、名古屋市、神戸市、北九州市、つくば市の5都市。浜松市では「五味八珍」や「沼津魚がし鮨」など地元で親しまれる店舗が参加する。名古屋市では「世界の山ちゃん」、神戸市では「ラー麺ずんどう屋」、北九州市では「資さんうどん」など、全国的にも知名度の高いチェーン店も加わっている。
今回の取り組みは、「地域の人々の幸せをつなぐライフインフラ」を掲げる出前館のビジョンの一環で、デリバリーを日常的に楽しめる環境づくりを目指す。小さな子どもがいて外出が難しい家庭や体調がすぐれない人など、外食が難しい場面でも“お店の味”をそのまま届けられると強調している。今後は利用者や加盟店の声を反映し、対象エリアや店舗を拡大していく方針を示している。
(SHIZUOKA Life編集部)