2025/10/14
「ヌートリア」を食べて解決? 駆除した外来生物の調理法 試食した市長の感想は

特定外来生物のヌートリア
■ソーセージなど試食 磐田市長「ジビエ料理の可能性感じた」
特定外来生物の「ヌートリア」を駆除する対策の一環として、静岡県磐田市が新たな一手を打つ。農作物を食い荒らすヌートリアを捕獲して、食材として活用する方針だ。試食した磐田市の草地博昭市長は「鶏肉に近い食感でおいしい」と期待を示した。
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ヌートリアは南米原産の大型のネズミで、オレンジ色の前歯を特徴としている。毛皮の原材料として日本に持ち込まれたが、需要が減ったことから飼育をやめた業者が増え、野生化したとみられている。
磐田市では2021年に初めてヌートリアが目撃され、農作物が食い荒らされる被害が確認されている。市は対策としてヌートリアを駆除した上で、ジビエとして活用する方針を示した。地元の猟友会や県立農林環境専門職大学などと連携し、捕獲データを作成したり、食材として活用していく可能性を研究したりする。専門職大学ではヌートリアの肉質や栄養素、さらには特徴を生かしたメニューの考案まで視野に入れている。
ヌートリアは、どのような味なのか。実際にソーセージとトマト煮込みを試食した磐田市の草地市長は「クセもなく、鶏肉に近い食感でおいしかったです。コストなどの課題はありますが、ジビエ料理として可能性を大いに感じました」と話している。
駆除だけでなく、ジビエとしての活用も目指す磐田市。ヌートリアの被害に悩む他の自治体のモデルケースとして注目されそうだ。
(SHIZUOKA Life編集部)