2025/10/15
47年ぶりの値上げ 伊豆スカイラインの通行料3割上昇 「ETC未対応」に賛否の声

秋の伊豆スカイライン(静岡県道路公社HPより)
■料金所は7カ所→4カ所に変更 ETCXに対応
伊豆半島を縦断する有料道路「伊豆スカイライン」で、10月1日から通行料金が改定された。消費税率の変更を除くと1978年以来、47年ぶりの値上げとなる。運営する静岡県道路公社によると、物価高騰や人件費の上昇などで固定費が増えており、安全で快適な道路環境を維持するための措置だという。
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改定後の料金は全体で約3割の引き上げとなった。同時に料金所の再編も行われ、これまでの7カ所から「熱海峠」、「亀石峠」、「冷川」、「天城高原」の4カ所体制に変更された。亀石峠料金所は本線上に移設され、玄岳・韮山峠・山伏峠の3つの料金所は廃止されたが、各インターチェンジの通行は引き続き可能となる。
新料金の詳細は同公社の公式サイトで公表されており、あわせてキャッシュレス決済(ETCX)にも対応した。回数券は新たに販売を開始した一方で、旧券は使用できなくなった。定期券の販売もスタートしており、熱海峠〜山伏峠間の1か月定期券が発売されている。
伊豆スカイラインは、函南町大字桑原から伊豆市大字冷川までの延長40.6キロを結ぶ観光道路。1962年の開通以来、ドライブコースやツーリングスポットとして親しまれてきた。相模湾や駿河湾、富士山などを望む絶景の中を走ることができるドライブウェイで、沿線にはビューポイントや休憩所が各所に整備されている。雄大な自然を感じながら走り抜ける爽快さも人気の理由の1つだ。
今回の値上げや設備面について様々な意見も寄せられている。インターネット上では「終点まで行く場合は何度も料金所で止められるのが、わずらわしい。せっかくの景色も気分が冷めてしまう」、「ETCには対応していないので、バイクの支払いが面倒。電子マネーくらいは導入してほしかった」、「値上げするなら正規のETCを入れるべきだ」という声も目立つ。
それに対し、「予算が潤沢なわけではないだろうから、ETCがないのは仕方ない」、「無謀な速度違反車が問題になっているので、むしろ高くしてもいい」と支持する意見もみられた。静岡県道路公社は「将来にわたり、安全・安心・快適にご利用いただけるよう、道路の維持管理を適切に行ってまいります」としている。
【通行料金改定一覧(軽・小型・普通)】
・熱海峠~亀石峠 500円(+70円)
・亀石峠~冷川 500円(+120円)
・冷川~天城高原 300円(+80円)
※二輪、マイクロバス・路線バス、大型貨物の料金は異なる
(SHIZUOKA Life編集部)