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2025/11/08

若手社長が多い都道府県 上位と下位ランキング 1位は東京、最下位は富山、静岡県は…

■社長の平均年齢63.59歳 過去最高で高齢化加速

日本の社長の平均年齢が、過去最高を更新した。少子高齢化や事業承継の遅れが背景にあり、企業経営の高齢化が一段と進んでいる。都道府県別の若手社長の比率は東京都が1位で、意外な県が2位に入った。

 

「起業=若者」ではない!? シニア起業が増加中のワケ

 

東京商工リサーチの「若手社長動向調査」によると、2024年時点で全国の社長の平均年齢は63.59歳で、前年から0.24歳上昇した。調査開始以来最も高くなっている。

 

そんな中で注目されるのが、40歳未満の「若手社長」たちだ。柔軟な発想と行動力を武器に、テクノロジーやサービス業を中心に新たな市場を切り拓いている。都道府県別の「若手社長」比率をみると、トップは東京都で全体の3.65%を占めた。経済・情報の中心地として、ビジネスチャンスが豊富なことが要因とみられる。

2位は徳島県の2.9%。7年連続で「社長輩出率」が全国1位の土地柄に加え、早期からブロードバンド環境を整えるなど、情報通信分野に強い地域性も若い経営者を後押ししている。トップ10は以下の通りとなった。

 

【40歳未満の社長構成比 上位10位】

①東京都 3.65%

②徳島県 2.92% 

③北海道 2.74%

沖縄県 2.55%

⑤大阪府 2.47%

⑥岡山県 2.41%

⑦広島県 2.29%

⑧埼玉県 2.22%

⑨愛媛県 2.18%

⑩兵庫県 2.17%

 

■若手社長の割合 最下位は富山県、静岡県は38位

一方、若手社長の構成比が最も低かったのは富山県で1.01%だった。次いで秋田県の1.14%、福島県1.37%と、地方圏では人材や資金面の課題が鮮明となっている。静岡県は1.50%で全国38位となっている。

 

【40歳未満の社長構成比 下位10位】

①富山県 1.01%

②秋田県 1.14%

③福島県 1.37%

④山梨県 1.38%

⑤滋賀県 1.40%

⑥山口県 1.41%

⑦島根県 1.42%

⑧鳥取県 1.46%

⑨佐賀県 1.48%

⑩静岡県 1.50%

 

産業別では「情報通信業」で若手社長比率が7.8%と突出している。インターネットサービスやアプリ開発など、小資本でも創業しやすい分野が多く、新陳代謝の激しい業界で若い経営者が台頭している。特に「インターネット附随サービス業」では19.5%と圧倒的な数字を示しており、SNSや動画配信などの急成長分野が若手を引き寄せている。

 

5期連続の売上データを比較した結果、増収企業率は「40歳未満」が58.3%でトップだった。40代の55.7%、50代の52.9%を上回り、経営環境の変化に柔軟に対応して新しいニーズをいち早く取り込む力が成長を支えている。

 

一方で、起業そのものは低迷している。中小企業庁の「2025年版中小企業白書」によると、2023年度の開業率は3.9%と過去最低水準。資金調達や保証制度への不安、失敗を恐れる社会風土が起業意欲の壁となっている。東京商工リサーチは「若い世代が安心して挑戦できる仕組みづくりが欠かせない」と指摘。社長の高齢化が進む今こそ、若手経営者の挑戦を社会全体で支える環境づくりが求められている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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