2025/12/23
1位と最下位で4倍差 都道府県別の貯蓄額トップ10 貯金額=幸福ではない?
■平均貯蓄額 全国トップは京都府で631万円
お金の「持ち方」や「使い方」に、都道府県ごとの特徴がはっきり表れた。平均貯蓄額の1位と最下位では約4倍もの開きがあることが分かった。静岡県は平均貯蓄額のトップ10には入らなかったものの、お金に関する複数のランキングで上位に入っている。
【ランキング】一人当たりの平均所得1位は東京都 静岡県は何位?3位は”意外な県”
ソニー生命保険が発表した「47都道府県別 生活意識調査2025(生活・マネー編)」によると、平均貯蓄額が最も多かったのは京都府で631万1000円だった。次いで、神奈川県の588万6000円、愛知県の546万5000円となった。静岡県はトップ10に入っていない。
最下位の山形県は162万4000円で、トップの京都府とは4倍近い開きがある。ただ、貯蓄額の差が、そのまま生活の満足度や幸福感に直結するわけではないことも調査結果から読み取れる。調査では、単純な貯蓄額だけでなく、「貯める」、「増やす」、「使う」というお金との向き合い方にも注目している。
【現在の貯蓄額】
①京都府 631万1000円
②神奈川県 588万6000円
③愛知県 546万5000円
④和歌山県 513万2000円
⑤兵庫県 508万7000円
⑥大阪府 467万8000円
⑦山口県 461万6000円
⑧山梨県 449万円
⑨群馬県 446万3000円
⑩奈良県 445万8000円

写真はイメージ
■貯蓄額最下位の山形県 金融幸福度は全国12位
1か月の小遣い額、貯蓄額、投資額を偏差値化し、その平均を「金融幸福度」として算出したところ、1位は京都府、2位は神奈川県となった。注目は山形県だ。平均貯蓄額では最下位だったが、金融幸福度では12位に入っている。調査にコメントを寄せたソニーフィナンシャルグループの渡辺浩志チーフエコノミストは、次のように分析している。
「貯蓄がたくさんあれば幸せとは限りません。貯蓄の多さは将来不安への備えでもあり、今の生活を犠牲にして節約した結果かもしれません。お金は使ってこそ価値があるものです」
お金に関するランキングの中で、静岡県が上位に入った項目もある。来年の初詣に使う予定の賽銭額では、1925円で1位の秋田県に次いで、1478円で2位に入った。また、「ライフプランをつくるのが得意」と回答した割合も22%に上り、9位タイだった。
【自分はライフプランをつくるのが得意】
①兵庫県 28%
②山形県 26%
③東京都 25%
③京都府 25%
③和歌山県 25%
③愛媛県 25%
⑦群馬県 23%
⑦千葉県 23%
⑨静岡県 22%
⑨北海道 22%
⑨秋田県 22%
⑨宮崎県 22%
渡辺氏は今回の調査全体を通じて、「今回の調査から見えてきたのは、お金の量よりも使い方と知識が幸福度を左右するということです。貯めるだけでなく、増やし、そして絆を深めるために使う。そのバランスこそが、豊かな人生の鍵なのかもしれません」と総括している。
平均貯蓄額の数字だけでは測れないお金への考え方。ランキングの裏側には、地域ごとの暮らし方や価値観が色濃く反映されている。
(SHIZUOKA Life編集部)








