2026/02/12
記録的カレーショック 1食349円、10年で4割増 自民党圧勝で風向き変わるか
■家庭でつくるカレー1皿349円 +15.6%で4年連続上昇
「カレーがまた高くなった」。そう感じている家庭は少なくないかもしれない。2025年のカレーライス1食あたりの平均は349円で、前年から15.6%上昇した。10年前と比べて、約4割高くなっている計算になる。
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民間の調査会社・帝国データバンクによると、2025年の「カレーライス物価」は349円で、前年の302円から47円増加した。前年の価格を上回るのは4年連続となる。
カレーライス物価は、家庭でカレーライスを調理する際に必要な原材料や水道光熱費などを基に算出している。ビーフ、ポーク、チキン、シーフード、野菜と5つのメニューの平均で試算している。
2025年は、記録的なコメ価格の上昇が大きく影響した。猛暑や天候不順による野菜の不作も重なり、ニンジン、ジャガイモ、タマネギなど主要食材が高値で推移した。牛肉や豚肉も円安や海外価格上昇の影響で値上がりが続き、市販のカレールーでも価格改定が行われた。

■「令和のコメ騒動」で最高値更新 記録的なカレーショック
2025年夏は「令和のコメ騒動」とも呼ばれる状況となり、9月には初めて1食350円を突破した。12月は369円と、4カ月連続で月間最高値を更新。調査では、2025年を「記録的なカレーショックの1年」と位置付けている。
メニュー別にみると、「国産ビーフカレー」は581円、「シーフードカレー」は503円と500円台に達した。最も安い「チキンカレー」でも216円となり、2015年以降で初めて200円を超えた。前年比の上昇率は鳥インフルエンザによる鶏肉の価格高騰の影響を受けたこともあり、チキンカレーが23.5%と最も高くなった。
東京都区部の物価動向を基にした予測では、2026年1月のカレーライス物価は初めて370円台に到達する見通しだ。現行基準では2015年以降で最高水準となる。コメは5キロ5000円を超える銘柄もあり、ジャガイモやタマネギも例年より高い。牛肉や豚肉も値上がりが続くとみられ、原材料価格の下押し材料は乏しい状況と言える。
■自民党の衆院選公約 「食料品の消費税2年間ゼロ」
こうした中、2月8日に投開票された衆議院選挙では、物価高対策が争点の1つとなった。大勝した自民党は選挙公約として「飲食料品の消費税率を2年間ゼロにする政策」を掲げている。この公約の実現に向けた議論が進む可能性もある。ただし、実際の制度化には国会での審議や財源確保などの検討が必要とされる。
仮に食料品の消費税率が引き下げられれば、家計の負担が一定程度軽減される可能性はある。一方で、今回の指数が示すように、原材料価格そのものは高値圏で推移している。
2025年は「記録的なカレーショック」の1年となった。2026年も原材料価格は高止まりが続く見通しだ。一方で、消費税をめぐる政策議論がどう進むのかによって、食卓の負担に変化が生じる可能性もある。カレーライスは、いまや単なる定番メニューではない。物価の動きと政治の行方を映す“食卓のバロメーター”となりつつある。
(SHIZUOKA Life編集部)








