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2026/03/28

なぜ日本人は乗れない? 富士山絶景の「訪日客専用列車」 期待と疑問の声が交錯

■JR東海初のインバウンド専用列車 移動で観光楽しむ仕掛け

車窓いっぱいに広がる富士山。その絶景をゆっくり楽しめる特別列車が、静岡で走り始めた。ただし、この列車には1つの特徴がある。日本人は原則乗ることができない、インバウンド専用となっている。

 

観光客が殺到する富士山撮影スポット 「特にマナーが悪いのは…」

 

JR東海とJTBグループが企画したのは、訪日外国人観光客向けの特別列車を組み込んだツアー商品だ。三島駅から富士宮駅までを直通で結び、東海道本線から身延線へ乗り換えなしで運行。車窓から雄大な富士山を楽しめる。

 

途中の駅では、富士山の撮影時間が設けられているほか、一部区間では徐行運転を実施。移動そのものを“観光体験”として楽しめる仕掛けが盛り込まれている。

 

さらに、車内は「美術館」をコンセプトに設計されており、葛飾北斎の作品を展示している。英語ガイドによる解説も行われるなど、日本文化と景観を同時に味わえる内容となっている。

 

ツアーでは列車乗車に加え、静岡県富士山世界遺産センターや富士山本宮浅間大社、白糸の滝などを巡るほか、わさび田の見学や試食体験も組み込まれている。運行は2026年3月から12月までの週3回を予定している。

ツアーに盛り込まれている「富士山本宮浅間大社」

■日本人からは賛否両論 県もプロモーションに協力

インバウンド専用の列車について、日本人からは様々な反応が見られる。SNSなどでは「富士山をゆっくりと見られる列車は外国人観光客の需要が高そう」、「観光地のにぎわいや地元の経済活性化につながってほしい」といった期待が寄せられている。

 

一方、「日本人が乗れないのは、ちょっと寂しい」、「お金や時間をかけるところに違和感がある。JR東海には災害時への対応力や新幹線のWi-Fiを強化してほしい」などの声も上がった。

 

今回の列車は、JR東海として初めてとなるインバウンド専用の特別列車となる。富士山を訪れたいという訪日客のニーズに応える形で企画された。新幹線から見る富士山は広く知られているが、在来線からはより近い距離で多様な表情を楽しめる。訪日客の地方分散や地域周遊を促す狙いもあり、静岡県などもプロモーションに協力している。

 

近年は、移動そのものを観光コンテンツとして楽しむスタイルが広がりつつある。今回の特別列車も、その流れを象徴する取り組みの1つといえる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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