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2023/04/18

卵メニュー休止 外食大手3割まで拡大 人気オムライスも… ゆで卵はポテサラに

長引く卵不足と価格高騰は飲食店にも影響

■長引く卵不足 価格は1年余りで2倍 休止メニュー拡大

鳥インフルエンザ感染拡大の影響が拡大している。上場する外食大手のうち、約3割が卵を使ったメニューの休止を余儀なくされているという。静岡県でも複数店舗を展開するチェーン店の人気メニューも先週から休止となっている。

 

国内大手の信用調査会社「帝国データバンク」によると、上場する外食大手100社のうち少なくとも28社が4月5日時点で、今年に入ってから卵メニューの休止や休売に踏み切った。前月から10社増え、中華やパンケーキ、茶わん蒸しなど影響を受けるメニューも広がりつつあるという。また、今後は休止の可能性がある企業も2社判明している。

 

メニュー休止の背景にあるのは、卵不足と価格高騰がある。鳥インフルエンザの拡大と輸入に頼っている鶏のエサ代の高騰により、4月5日時点の卵の卸売価格は1キロ350円。昨年2月の175円から2倍になっている。

 

卵は大半の飲食店にとって不可欠な食材の1つ。影響は避けられない。静岡県全域で37店舗を展開するファミリーレストラン「ガスト」は13日から、オムライスの販売を休止した。フワフワの卵にデミグラスソースのかかったオムライスは人気メニューの1つとなっていた。

 

ガストでは2月に、目玉焼きや温泉卵といったトッピングやパンケーキの販売休止を発表しており、同じ「すかいらーくグループ」のバーミヤンでも天津飯と天津チャーハンの提供をストップしている。

エッグショックでメニューの一部を休止したガスト

■各店で代替 ゆで卵→ポテサラ 親子丼→焼き鳥丼

全国展開するハンバーグレストラン「びっくりドンキー」も対応に追われている。先月30日から、モーニングトーストセットのゆで卵をポテトサラダに変更し、卵かけごはんやテイクアウト・宅配エッグハンバーグを休止。ホームページに対象店舗の一覧を掲載し、静岡県では駿河湾沼津サービスエリア下り店が含まれている。

 

牛丼チェーン店「吉野家」は今月12日、昨春に期間限定で販売した親子丼の提供を断念したと発表している。代わりに、卵を使わない焦がしねぎ焼き鳥丼を17日から販売している。

 

長引く「エッグショック」は、家計にも飲食店にも影響を及ぼしている。外食大手は加工用卵の輸入や代替メニューで対応しているが、卵不足は当面続き、価格に反映されるまでには時間がかかるとみられている。卵メニューを休止せざるを得ない飲食店は増えていく可能性が高い。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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