全国で3番目に減少した人口数が多かった静岡県

■日本人の総人口は80万人減少　初めて47都道府県全てで減少

総務省が26日、外国人を含む日本の総人口を公表した。日本人の数は約80万1000人減少し、調査を開始してから初めて47都道府県全てで人口が減った。静岡県は全国で3番目に減少人数が多かった。

住民基本台帳を基にした総務省による人口動態調査によると、日本の総人口は今年1月1日時点で昨年より51万1025人少ない1億2541万人だった。このうち、外国人は28万9498人増えて299万3839人。新型コロナウイルス感染拡大による入国規制が緩和されて留学生や技能実習生が戻ったことなどから、3年ぶりの増加となった。2013年の調査開始以来、外国人の数は最も多い。

一方、日本人の数は昨年から80万523人減少した。沖縄が本土に復帰した1972年の調査開始以降、初めて47都道府県全てで人口が減った。沖縄県は昨年まで日本人の人口が増え続けていた。

全国で日本人と外国人を合わせた総人口が増えたのは、外国人の流入が多かった東京都だけ。人口減少率は0.12％で最も低かった。

■静岡県の総人口2万4602人減　北海道、兵庫県に次いで3番目

静岡県の総人口は363万3773人で、昨年より2万4602人減った。都道府県別では北海道、兵庫県に次いで、減少数が多くなった。県や各市町は人口減少対策を講じているものの、数字の面では厳しい結果となっている。

静岡県内で最も総人口が多かったのは浜松市で79万2704人。昨年から0.39％減少した。静岡市は68万3739人で、0.77％減っている。松崎町は2.93％減、川根本町は2.88％減など、県内35市町のうち32市町で昨年より人口が少なくなっており、少子化や県外への流出に歯止めがかからない。

総人口が増えたのは袋井市、長泉町、吉田町の3市町。袋井市は8万8562人と0.49％増加している。伸び率が高いのは長泉町の0.21％、吉田町の0.19％と続いている。吉田町は総人口2万9286人のうち外国人が2125人で、全国の町村別で3番目に外国人の数が多くなった。地元での多文化交流を積極的に進めてきたことも要因の1つと考えられている。

静岡県に限らず、日本では少子化の流れを止めるのは難しい。多くの自治体が人口減少を食い止めるため、外国人が暮らしやすいまちづくりや移住促進に重点を置いている。

（SHIZUOKA Life編集部）