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2023/10/10

「人に優しくない」静岡駅の南口広場拡張へ スペース狭く安全性や利便性に課題

2030年代前半の供用を目指して拡張される静岡駅の南口広場

■2030年代前半の供用目指す ビル所有者が整備事業に一定の理解

静岡市がJR静岡駅南口の駅前広場を拡張する事業をスタートする。広場を拡張して、車や人が混雑する課題を解決し、「政令市の玄関口にふさわしい広場」にするという。市は2030年代前半の供用開始を目指している。

 

JR静岡駅南口は1993年に利用が始まった。北口は2008年にバスロータリーなどが整備されているのに対し、南口は30年間そのままの状態が続いている。現在の面積は約5150平方メートル。通学、通勤の時間帯や、新幹線が発着する時間帯は、ロータリー内のバスやタクシーと一般車両で混雑する。歩行者が車と接触する危険性や待合スペースの不足などが指摘されている。

 

静岡市の難波喬司市長は課題を解決するため、南口駅前広場の拡張を発表。広場東口にあるビルの所有者から整備事業に一定の理解を得たとして「なるべく面積を広くしたい」と考えを示している。9月末の定例会見では次のように述べている。

 

「駅前広場は非常に混雑しています。人に優しくないという状況にあります。できるだけ多くの方々が集まれるような場所、魅力ある場所、高度利用される場所にしたい。皆さんがワクワクするようなものにしたいと思っています」

 

静岡市は今月6日に、有識者や交通事業者らによる検討委員会を初めて開いた。委員会では、市の担当者から混雑やスペースの不足といった利便性や安全面の課題が説明された。委員からは「移動のためだけではなく、交流があるスペースがあった方が良い」、「新幹線口なので、静岡らしいと感じられる環境づくりが必要」などの意見が上がった。

 

検討委員会は3回予定されており、市は来年度中に整備基本計画を策定する方針を示している。難波市長は「こうなったらいいよねと、みんなが思えるような計画をつくるには関係者の合意形成が必要。共創と言っていますから、未来図を一緒に描いて一緒にやる計画にしたい」と話す。立場や考え方の異なる人たちの意見をまとめ、課題を解消する事業を展開できるのか手腕が問われる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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