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2024/01/06

「負けて謝罪する文化つくりたくない」 観客も主役になる演出でファン増加中

ホームゲームの観客数を着実に伸ばしているベルテックス静岡©VELTEX SHIZUOKA

■創設5年目のベルテックス静岡 観客動員数増加

追い求めるのは勝敗とは別の価値。静岡市を本拠地とするプロバスケットボールチーム「ベルテックス静岡」は、着実に観客動員数を増やしている。要因の1つは観客も主役となり、一体感を生む会場の演出。その空間を楽しんでもらうため、1月、2月にはチケットの無料プレゼントも実施する。

 

ベルテックス静岡は創設から5年目を迎えた。清水エスパルスに象徴されるサッカーのまち静岡市に、バスケットの文化が根付き始めている。ベルテックスのチームカラーの1つ、オレンジ色は静岡市民にサッカーと同時にバスケも想起させる。

 

ベルテックスは今シーズンから舞台をB2に移した。ここまで13勝15敗(1月5日現在)と黒星が先行しているが、上位チーム相手でも僅差の展開を演じ、B2でも十分に戦えることを証明している。

 

関心の高さを表すように、ホームゲームの観客数も増加している。コロナ禍もあり1試合平均577人だった創設3年目から、4年目の昨シーズンは1218人。今シーズンは現時点で1847人まで増えている。B2昇格やワールドカップでの日本代表の活躍といった追い風の影響もあるが、クラブの戦略が結果につながっていると言える。

今季からB2に所属するベルテックス静岡©VELTEX SHIZUOKA

■「試合に負けても会場来て良かったと思える境地に」

ベルテックスには創設から掲げている理念がある。「スポーツで、日本一ワクワクする街へ。」。目指すのは、試合の勝敗に左右されないワクワク感の創出。クラブの常務執行役員・下出恒平さんは、こう話す。

 

「たとえ試合に負けても、会場に来たお客さんが楽しめる空間を目指しています。チームが勝ちを目指すのはもちろんですが、負けても会場に来て良かったと思える境地にできたらと思っています」

 

プロスポーツチームである以上、当然勝負にはこだわる。だが、勝利やB1昇格を過度に重視すると弊害が生まれると下出さんは考えている。「試合に負けたり、降格したりした時に選手がファンに謝罪する文化をつくりたくないんです。失敗を恐れた選手やクラブは、チャレンジできなくなってしまいます」。ファンが勝敗以外に楽しみを見出せなくなれば、選手やクラブとの間に溝が生まれ、互いに望んでいない状況に陥ってしまう可能性がある。

 

そこで、ベルテックスが力を注いでいるのは、チームマスコット・ベルティと会場の演出。下出さんは「ベルティに勝ち負けは関係ありません。その場にいる、触れ合える価値をどれだけ高められるかが重要です。ベルティだけではなく、チアリーダーも同じです。会場でショーを見せるというより、観客の皆さんにショーの一員になって参加してもらう演出を意識しています」と説明する。

チアリーディングのパフォーマンスも見どころの1つ©VELTEX SHIZUOKA

■「勝利だけが成功ではない」 勝敗以外の価値を創出

ベルテックスのホームゲームの演出は進化を続けている。ハーフタイムショーや子どもたちによる試合前のエキシビジョンゲームに加えて、会場の大型ビジョンをフル活用。観客にもスポットライトを当て、大型ビジョンに映し出す。誰にでも会場の主役となるチャンスがある。

 

ハーフタイムショーでは多い時に、50人ほどをカメラで抜いてビジョンに映す。子どもが主役になれば、一緒に観戦する家族も“演者”に変わる。さらに、団体で観戦に来た企業やサークルを紹介したり、試合当日が誕生日の人やひと際会場を盛り上げる人にスポットライトを当てたりする企画も随時実施している。観客を巻き込む演出を次々と仕掛けていくのだ。下出さんが語る。

 

「勝敗以外の価値をつくり出せば、仮にB2からB1に上がれなかった時やB1からB2に落ちてしまった時でも、選手やクラブが謝罪する必要はなくなると思います。勝利やB1でいることが唯一の成功と捉えてしまうと、謝罪が生まれるわけです。私たちは歴史の浅いクラブだからこそ、新しい文化を根付かせることができると考えています」

 

ベルテックスが理想とするのは、コートの全ての方向から声や拍手が沸き上がる会場。熱狂的なファンが固まる一角だけが盛り上がるのではなく、バスケやベルテックスを会場一体となって楽しむ空間づくりを目指している。下出さんは「これからも勝利だけが成功ではないと丁寧に伝えていくことが大事です。理想の空間に向かって積み上げていきたい」と口にする。

 

会場の主役となり、ベルテックスの“一員”になるチャンスが1月と2月に訪れる。ベルテックスはホームゲームの1月20、21日バンビシャス奈良戦、2月3、4日の熊本ヴォルターズ戦のチケットを抽選で合計200人に無料でプレゼントする。申し込み方法は以下の通りとなっている。

マスコットのベルティも人気©VELTEX SHIZUOKA

【対象の試合】

・1月20、21日のバンビシャス奈良戦 @静岡市中央体育館

・2月3、4日の熊本ヴォルターズ @静岡県武道館

→4試合のうち、希望するいずれか1試合

 

【応募方法】

ベルテックス静岡公式LINEのお友だち登録(無料)の上、チケットプレゼント特設フォームから必要事項を入力して応募。

 

https://liff.line.me/1657376835-7qR0e1Bg/landing?follow=%40351rkyos&lp=WapmJR&liff_id=1657376835-7qR0e1Bg

 

【応募期間】

1月14日の午後11時59分まで

 

【結果発表】

1月16日午後6時にベルテックス静岡の公式LINEから応募者に通知予定

 

(間 淳/Jun Aida)

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