2025/07/11
修正前の市長学歴に800円の「プレミア」 無料の広報誌が転売 過去には静岡市や浜松市でも
■広報いとう7月号 田久保市長の略歴を掲載
余波が収まらない。静岡県伊東市の田久保真紀市長の学歴詐称疑惑をめぐり、市が発行する広報誌の転売が確認された。広報誌には田久保市長の略歴が記されており、本来は無料で配布されている広報誌に「プレミア」が付く異例の事態となっている。過去には静岡市や浜松市でも同様に出品されたケースがある。
過去には浜松市でも広報誌が転売 松本潤さんと有村架純さんが表紙
フリマサイトで転売が確認されたのは、伊東市が発行する「広報いとう」の7月号。今年5月の市長選で初当選した田久保市長が表紙となり、市長所信表明や伊東駅前広場整備計画などが掲載されている。
広報いとうは無料で配布されている。しかし、7月号はフリマサイトに有料で出品されている。中には、800円で出品されているケースもある。「プレミア」が付いている理由は、修正前の田久保市長の経歴が記載されているためだ。
田久保市長は最終学歴を「東洋大学法学部卒業」としていたが、学歴詐称疑惑が指摘された。東洋大に問い合わせた結果、卒業しておらず、除籍だったことが判明。会見で謝罪している。
これを受け、伊東市はホームページで公開している広報いとう7月号のPDFで田久保市長の略歴を「東洋大学法学部除籍」と修正した。そして、ホームページ内で「広報いとうのフリマサイト等での販売、転売行為が確認されています。そうした行為や、販売品、転売品の購入はお控えください」と呼び掛けている。
■表紙が話題 浜松市や静岡市の広報誌も過去に「プレミア」
自治体が発行する無料の広報誌がフリマサイトに出品されるケースは時折みられる。2023年にはNHK大河ドラマ「どうする家康」を特集した際、ドラマの舞台となった浜松市と静岡市の広報誌が転売された。ドラマに出演した松本潤さんや有村架純さんが表紙を飾っていた。主に300~500円で出品され、1000円を超えるケースもあった。
伊東市の田久保市長は学歴詐称疑惑による騒動の責任を取って辞職を表明している。また、出直し市長選への立候補に意欲を見せている。一連の騒動は大小、様々なところへ影響を及ぼしている。
(SHIZUOKA Life編集部)