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2025/09/28

静岡の名門スイミングスクール突然の閉鎖 五輪選手輩出、有望選手在籍 43年の歴史に幕

■とこはスイミングスクール 五輪選手輩出、将来有望選手も在籍

静岡市にある「とこはスイミングスクール」が9月30日で閉鎖する。オリンピック出場選手を輩出し、近年も在籍選手がジュニアオリンピックカップで3位に入るなど、世代トップレベルの選手を育成してきたが、老朽化で運営継続が難しくなったという。

 

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静岡市葵区瀬名の「とこはスイミングスクール」は1982年、瀬名スイミングスクールとしてスタートした。地域密着を掲げ、ピーク時は約1500人が通っていた。

 

施設は当時最新だった開閉式のドーム型だった。しかし、雨漏りなど老朽化が進み、安全な運営が続けられなくなったという。とこはスイミングスクールはホームページで以下のコメントを発表した。

 

「本当はこれからも皆さまと共に水泳を楽しみ、子どもたちの成長を見守り続けたいと願っておりました。しかしながら、建物の老朽化により安全に運営を続けることができなくなり、苦渋の決断ではございますが、2025年9月30日をもちまして当スイミングスクールを閉鎖することとなりました」

 

とこはスイミングスクールは数々の有力選手を育ててきた。韓国代表で2004年のアテネオリンピックに出場した宣蘇恩さんも出身選手の1人。近年はJOC全国ジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会400メートル自由形やジュニアパンパシフィック選手権1500メートル自由形で、3位に入った選手も在籍している。

 

閉鎖がホームページで発表されたのは、9月24日だった。スクールに通っていた会員や保護者に伝えられたのは発表直前で、戸惑いや今後への不安も広がっている。

 

9月の休館分や未消化の振替分の月謝は来月後半に返金するという。閉鎖後の来月28日まで、正午から午後5時の時間で受付業務を行う。とこはスイミングスクールは「これまで多くの会員の皆さまに支えられ、子どもたちの成長を共に喜び合うことができた日々は、私たちにとってかけがえのない宝物です。閉鎖をお伝えしなければならないことが本当に心苦しく、寂しい限りですが、最後まで誠意をもって対応してまいります」としている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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