2025/08/25
チョコミントアイスで世界記録に挑戦 なぜ薬局が開発? 熱海の新たな名物に
■熱海市の薬局「岡田薬局」 チョコミントアイス発売
静岡県熱海市の地域密着型の薬局「岡田薬局」が生み出したご当地アイスで世界記録を目指している。販売を開始したのは薬局発のチョコミントアイス「あたみんと®」。爽やかな清涼感を特徴とし、「フレーバー数でギネス世界記録に挑戦する」という壮大な構想を掲げている。
狙いは”大人女子” 浜松市の人気店がプロデュースした静岡市のスイーツ店
開発のきっかけは、薬剤師が業務で扱うハッカ油だった。ある日、香りに癒された岡田薬局の代表・三井敦さんが「この爽快感を生かした商品をつくれないか」と思い立ち、コンビニで手にしたチョコミントアイスに着想を得た。
白いチョコミントという珍しい発想に、静岡県産の牛乳を合わせて完成させたのが「あたみんと® ホワイトチョコミント」だった。さらに、初心者でも食べやすい「ショコラミント」の2種類をそろえ、薬局の店頭限定で販売を始めた。価格は、どちらのフレーバーも1個699円(税込)となっている。
「薬局が観光の一端を担えたら」。そう語る三井さんは、地元出身ではない立場で熱海の人々に支えられてきた経験から、「観光客がここに来てよかったと思えるものを」との思いを込めて開発を進めた。市役所前に立地する薬局には、風邪薬や酔い止めを求めて観光客が立ち寄る。その姿を見て「もっと楽しんでもらえる仕掛けを」と感じたことも挑戦の背景にある。
今後の展望として最も注目されるのが「フレーバー数でのギネス世界記録」だ。ミントとチョコの組み合わせは無限に広がる可能性があるとし、「ミント×○○」という新たな味を次々に開発していく方針だ。10種類以上を目標に、世界一のチョコミントブランドを熱海から発信する構想を描く。薬局の小さなアイスが、世界記録という大舞台に挑む姿はユニークで、全国のチョコミントファンの関心を集めそうだ。

公式キャラクター「みんくま」
■公式キャラ「みんくま」も登場 グッズでファン拡大へ
また、熱海市のふるさと納税返礼品への登録、街中への専門店出店、さらには薬学会やイベントへのキッチンカー出店も計画されている。単なるスイーツではなく、「薬局発ブランド」として地域の新たな観光資源に育てていくビジョンを描く。
「あたみんと®」には、白くまの公式キャラクター「みんくま」も登場する。凍った薄荷の葉を抱える姿が愛らしく、SNSを中心に話題を呼ぶ予感がある。グッズやTシャツも展開し、ファンコミュニティの拡大も視野に入れている。
発売は薬局店頭限定ながら、観光地・熱海という立地と「ギネス挑戦」というインパクトが相まって、話題が全国に広がる可能性を秘めている。「ただのアイスで終わらせない。熱海の魅力をもっと発信し、世界に挑戦する存在にしていきたい」。薬局から生まれたアイスが、観光地・熱海をさらに盛り上げる原動力となりそうだ。

熱海市にある岡田薬局
■店舗概要
店名:岡田薬局
住所:熱海市中央町4-18
営業時間:午前9時~午後6時(土曜は午後4時まで)
休業日:日曜・祝日
(SHIZUOKA Life編集部)