2026/01/07
正社員の53%が「知らない」 2026年の働き方の変化 “日本一”の税理士が調査&解説
■YouTube登録者数140万人超 脱・税理士スガワラくんが調査
日々の仕事に直結するはずなのに意外と知られていない?2026年以降に検討されている労働基準法の大規模改正を、正社員の半数以上が把握していないことが“日本で最も知名度の高い”税理士の調査で明らかになった。
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登録者数140万人を超えるYouTubeチャンネル「脱・税理士スガワラくん」を運営する税理士の菅原由一さんは2025年12月中旬、全国にいる20歳以上60歳未満の会社員400人を対象に「労働基準法の改正」についてインターネットを通じて調査した。
その結果、「2026年に労働基準法の大規模改正が予定されていることを知っているか」との質問に対して、「知らない」と回答した人は53.8%に上った。「内容まで理解している」と答えた人は9.8%と1割に届かず、働き方に直結する法改正でありながら、十分に浸透していない実態が浮き彫りになった。
現在副業をしている割合は、16.0%にとどまった。性別ごとに見ると、男性が18.5%で、女性の13.5%を上回っている。
勤務時間外に上司や会社から業務連絡を受けたことがあるかを問う内容には、「よくある」が11.3%、「時々ある」が28.0%で、合わせて約4割が「ある」と回答した。「まったくない」は33.5%だった。
「今回の労働基準法改正が自身の働き方にプラスになると思うか」と尋ねたところ、「どちらとも言えない」が最多で48.3%を占めた。「とてもプラスになる」、「ある程度プラスになる」と前向きに捉える人は3割を超える一方、約2割が「あまりプラスにならない」、「マイナスになる」と感じている。

脱・税理士スガワラくんによる調査結果
■労働基準法の大幅改正 7つのポイント解説
調査報告では、労働基準法の主な改正ポイントを7つ挙げている。それぞれの概要は以下の通りとなっている。
1.有給休暇の賃金計算
有給休暇の賃金計算方法には「平均賃金法」、「標準報酬月額賃金法」、「通常賃金法」の3種類があり、計算方法により支給単価に大きな差が出る問題があった。特に、時給で働いている人や勤務日数が少ない人は、平均賃金法で計算すると、1日当たりの単価が下がる傾向があり、不公平が生じていたという。そのため、改正案では、実際の賃金水準に近い“通常賃金”に統一し、働き方の違いによる不利益を失くす方針が示されている。
2.法定休日の明確化
現在の法律は「週休1日でよい」という内容だが、週40時間を超えると時間外労働になるため、日曜日を法定休日、土曜日を法定外休日とする週休2日が一般的。しかし、その区分を曖昧にして、休日出勤の割増賃金を適切に支払わない企業も存在する。そこで、今回の改正では、「法定休日(割増賃金が通常賃金35%増の休日出勤となる日)」と「法定外休日(割増賃金が通常賃金25%増の時間外労働扱いとなる日)」を企業が明確に定めることが義務化される案が示されている。
3.副業の労働時間
最近、副業をする人が増加している。例えば、「本業8時間+副業2時間=10時間労働」というケースでは、合計が1日8時間・週40時間を超えるため本来は割増賃金(時間外労働の25%増)が発生する。だが、「本業・副業のどちらが25%増を負担するのか」が法律で定められていないため、企業側が副業を禁止する一因となっていた。改正では、本業と副業の労働時間を“別扱い”とする方向性が示され、副業を容認する企業が増えることが期待されている。
4.週の法定労働時間
基本的に週40時間を超えたら時間外労働になるが、従業員10人未満の一部のサービス業などでは「週44時間まで法定内労働」という特例があった。ところが、実際には対象企業の8割以上が既に40時間で運用しているため、2026年の改正でこの特例は廃止され、週40時間に統一される。
5.勤務間インターバル制度
終業から翌日の始業まで、最低11時間空けなければならない「勤務間インターバル制度」が導入される方向が示されている。例えば午前9時始業の場合、午後10時までに退勤し、翌日9時に出勤可能となる。
6.管理職の労働時間
管理職には残業代が出ないことを悪用し、長時間労働をさせるケースが問題視されてきた。改正では、管理職にも勤怠管理を義務付け、残業代の支払い対象となる方向で検討されている。
7.つながらない権利
スマホ・チャットツールの普及により、勤務時間外でも上司から連絡が来ることが一般化している。それに対し、従業員は「業務時間外は応答義務がない」と明確に主張できる「つながらない権利」を持つことが認められる。
今回の調査では、改正内容を判断しきれていない人が多い現状が明らかになった。企業と従業員双方が制度を正しく理解し、時代の変化に合わせて働き方を見直す必要性が高まっている。
(SHIZUOKA Life編集部)








