2026/02/01
「プロに行くとは…」 教育実習の教え子が巨人の主力に“大化け” 大阪桐蔭で見せた片鱗

巨人・泉口選手が卒業した大阪桐蔭高校
プロ野球の春季キャンプが2月1日、始まりました。昨シーズン大ブレイクし、今シーズンの注目度が高い選手の1人が、大阪桐蔭高校出身の巨人・泉口友汰内野手です。大阪桐蔭野球部の元主将で、現在は名古屋市で野球塾を運営する水本弦さんのコラム。今回のテーマは、教育実習で母校を訪れた際に接した泉口選手の記憶です。当時は打撃センスを感じながらも、プロ入りするとは想像していませんでした。
プロ野球選手も参加 小学生200人を招いた野球教室 開催前日にまさかの緊急事態…
■プロ野球キャンプイン 昨季は大阪桐蔭出身の選手が話題
プロ野球の春季キャンプがスタートしました。プロ野球はキャンプイン、高校野球はセンバツ出場校が決まり、野球シーズンの到来を感じます。
昨シーズンのプロ野球は大阪桐蔭出身選手が話題になりました。まずは、藤浪晋太郎投手の日本球界復帰です。高校の同級生でチームメートだった藤浪投手の動向は、常に気になっています。投球を見る限りは力が衰えたようには思えません。まだ、31歳。もう一度、存在感を見せてもらえると信じています。
中田翔さんの現役引退も大きなニュースでした。中田さんは私の5歳年上です。大阪桐蔭の知名度を一気に高めた選手で、私も甲子園で活躍する姿をテレビで見ていました。私たちが甲子園出場を決めた際に差し入れをしていただき、電話でお礼を伝えたこともあります。中田さんを含めてOBの方々には、甲子園に出る度に記念Tシャツをつくってもらったり、飲み物や食べ物を差し入れしてもらったりしました。
もう1人、注目を集めた選手は巨人・泉口友汰内野手です。大阪桐蔭卒業後に青山学院、NTT西日本を経て、2023年のドラフト4位で巨人に入団。プロ2年目の昨シーズンは133試合に出場し、リーグ2位の打率.301をマークしました。ベストナインに選ばれ、ゴールデングラブ賞も受賞する飛躍の1年となりました。

中学生を対象に打撃指導する水本さん
■「プロに行くとは…」 巨人・泉口選手は教育実習の教え子
実は、私が大学時代の教育実習で大阪桐蔭へ行った際、泉口選手は2年生で在籍していました。私は社会科を担当し、泉口選手のクラスでも授業をしました。グラウンド外の泉口選手は、おとなしいタイプでした。和歌山県出身ですが、関西っぽさがなく、自己主張をせずにマイペースな印象を受けました。
私は大阪桐蔭でプレーしていた頃、同級生には藤浪晋太郎投手や澤田圭佑投手、1学年下には森友哉捕手がいたので、将来プロに入る選手のレベルを肌で感じていました。教育実習で泉口選手を見た時、プロに行くとは想像していませんでした。
その理由は、タイミングを取るのが抜群に上手い打者と感じた一方、フィジカルの強さやスピード感に欠けると感じたためです。打撃も守備もクセがなく、動きがきれいでセンスを感じさせる選手だったので、社会人まで長く野球を続けるのかなとイメージしていました。
ところが、泉口選手はプロに進んで巨人のレギュラーとなり、打率3割をクリアしました。近年は投高打低の傾向が強く、昨シーズンは打率3割を超えたのは両リーグ合わせて、泉口選手を含めた3人しかいません。短期間だったとは言え、教育実習で一緒に過ごした選手が活躍するのはうれしいですね。
■泉口選手から実感した「タイミング」 野球指導の学び
泉口選手の姿は、喜びと同時に学びにもなりました。現在、私は野球塾を運営する立場となり、タイミングを上手く取れる選手は将来“化ける”可能性があることを泉口選手から教わりました。打撃指導ではタイミングの取り方を伝えるのが一番難しいんです。感覚を掴めないまま、野球を終える選手もいます。
タイミングは個々の感覚による部分もあります。それでも、指導者は上達のきっかけやコツを教えることができます。大阪桐蔭時代はそこまで目立つ存在ではなかった泉口選手がプロで結果を出す姿を見て、打撃におけるタイミングの重要性を改めて実感しました。今まで以上に、指導で大切にしています。
<プロフィール>
水本弦(みずもと・げん)
1995年2月23日生まれ。石川県野々市市出身。小学2年生の時に野球を始め、中学時代は白山能美ボーイズで全国大会に出場した。大阪桐蔭高校では3年生で主将を務め、甲子園で春夏連覇を達成。亜細亜大学でも主将を任され、リーグ優勝5回、日本一2回。東邦ガスではけがに苦しみ、2021年に現役引退。2023年5月に「株式会社Ring Match」を設立。野球経験者に特化した人材紹介、野球塾の運営、バットの開発・販売、就労継続支援B型事業を手掛ける。








