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2022/11/09

円安が追い風 スズキ、ヤマハ発動機の業績が過去最高 通期も上方修正

9月の中間連結決算で売上高が過去最高となったスズキ

■スズキが通期業績を上方修正 売上高は初の4兆円超と予想

円安が追い風となった。浜松市に本社を置く自動車メーカー「スズキ」が2022年9月中間連結決算を発表し、売上高は過去最高の2兆2175億円となった。磐田市の二輪車メーカー「ヤマハ発動機」も円安の恩恵を受け、売上高、営業利益ともに過去最高を更新した。

 

スズキの9月中間連結決算は、売上高が前年同時期より32.5%増の2兆2175億円で、過去最高を更新した。営業利益は65.8%増の1643億円だった。原材料費高騰の影響があったものの、円安の追い風を受けた。

 

四輪事業の売上高は38.8%増の1兆271億円、営業利益は98.9%増の717億円だった。二輪事業は45.8%増の282億円、営業利益は185.4%増の45億円。インドでの販売増加や円安効果を要因としている。

 

2023年3月期通期の連結業績予想も上方修正した。売上高は前回から6000億円増の4兆5000億円で、初めて4兆円を超えると予想した。営業利益は前回予想から950円増の2900億円としている。

 

スズキは「世界的な景気後退リスクが高まっているとの認識に変わりはないが、上期決算の進捗および販売台数見直しや為替円安を反映して上方修正した」と説明している。登記の中間配当金は、1株につき5円増配の50円とした。

円安が追い風となり過去最高の業績となったヤマハ発動機

■ヤマハ発動機も円安の恩恵 売上高も営業利益も過去最高

ヤマハ発動機も9月連結決算の売上高、営業利益が過去最高となった。売上高は前年同期比23.1%増の1兆6771億円、営業利益は12.6%増の1742億円。為替換算レートは128円で、前年同期比19円の円安が業績を押し上げた。

 

二輪車事業は世界各国で新型コロナウイルス感染拡大の規制が緩和され、インド、中国、インドネシアなどで需要が高まった。アウトドアブームも続いており、船外機の需要も先進国で堅調に推移したとしている。

 

また、円安の継続、原材料費や海上運賃の高騰が落ち着くことを理由に、2022年期通期の連結業績予想を上方修正した。売上高は従来の予想から700億円増えて2兆2700億円、営業利益は2000億円増の2200億円としている。

 

上場企業全体でも2023年3月の通期業績の見通しは大幅な円安が追い風となり、輸出企業を中心に上方修正した企業が下方修正の企業の数を上回った。ただ、景気後退による需要の落ち込みや原材料費高騰への不安は消えていない。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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