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2023/01/19

男性用トイレでもサニタリーボックスの需要高まるワケ 静岡市でも13施設に設置

■市役所や水道局庁舎のトイレにサニタリーボックス設置

静岡市が男性用トイレの個室にも汚物を入れるゴミ箱「サニタリーボックス」の設置を始めた。現在のところ市内13施設、83カ所で設置を完了。前立腺がんなどの病気治療や加齢により、尿漏れパッドを使用する男性が安心して外出できる環境を整える目的がある。

 

サニタリーボックスは、生理用品を廃棄するために女性用や男女兼用トイレに置かれているが、男性用トイレにも設置する動きが全国的に広がっている。静岡市でも昨年11月末から取り組みを始めた。

 

先月下旬時点で、静岡市役所静岡庁舎新館(1~3階と地下1階)や清水庁舎(1~2階)、上下水道局庁舎(1、3階)や清水病院など市内13施設、計83カ所の男性用トイレの個室に設置した。きっかけは昨年9月の静岡市議会本会議で、市議から「男性用トイレのサニタリーボックスの設置を進めるべきと考えるが、市はどのように考えているか」という質問だった。

 

サニタリーボックスが必要と判断した市は、市民の利用が多い公共施設の低層階にあるトイレへの設置を進めた。市は「前立腺がんや膀胱がんの手術や加齢などが原因で、尿漏れパッドを使用する男性が安心して外出できる環境を整えたいと思います」とコメントしている。市民からは「自分もサニタリーボックスを利用するので、他の施設にも設置を進めてもらえるとありがたい」という声が届いているという。

上下水道局庁舎の男性用トイレに設置されたサニタリーボックス(静岡市提供)

■男性のがん罹患1位は前立腺 術後も残る頻尿や尿漏れ

男性用トイレにもサニタリーボックスを置く動きが広がっている背景には、がん手術を受けた後に排尿が困難になる問題がある。厚生労働省と国立がん研究センターのデータによると、男性の部位別がん罹患者数は前立腺が最も多い9万4748人。全体の16.7%を占めている。

 

膀胱は腎臓で生成された尿を溜め込む役割があり、一定量の尿がたまると尿道を通して排尿される。だが、膀胱がんになると、手術後も頻尿や尿漏れの症状が残りやすい。そのため外出時に尿漏れパッドを使用する人は多いが、使用後のパッドを廃棄する場所が少ないことは外出時の悩みとなっている。

 

全国各地の自治体が男性用トイレにサニタリーボックスを置く目的は、もう1つある。トランスジェンダーの人たちへの配慮。体は女性、外見や心が男性の場合、男性用トイレに入るのが一般的だが、生理用品の処理に困るケースがある。

 

静岡県内では藤枝市や磐田市でも、市役所のトイレなどにサニタリーボックスを置いている。静岡市は今後、他の施設での設置も検討しているという。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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