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2023/04/07

静岡市長が最後の定例会見 最も手応え感じた政策と一番の後悔は?自己採点は?

4月12日で3期12年の市政運営を終える静岡市の田辺市長

■田辺信宏市長4月12日で任期満了 3期12年振り返る会見

静岡市の田辺信宏市長が7日、最後の定例記者会見を開いた。3期12年の市政運営で最も手応えを感じた政策には子育て支援、悔いが残る政策には危機管理を挙げた。自己採点については明言を避けた。

 

田辺市長は4月12日に任期満了を迎え、3期12年の市長生活に幕を下ろす。月に1度開いていた定例記者会見は7日が最後となった。12年間で最も手応えを感じた政策を問われると、子育て支援を挙げた。

 

「子育て政策は子ども未来局という新しい局を保健福祉長寿局から独立させて展開しました。そのことによってマンパワーを拡充し、政令指定都市として高水準の子育て政策ができたと思っています」

 

田辺市長は具体例として、子どもの医療費を500円に減免する施策をいち早く取り入れたことを挙げた。6年連続で待機児童が0人となっていることも成果とし「他の自治体、特に政令指定都市では、なかなかないと思います」と力を込めた。

 

新しい市長に託す今年度からの第4次総合計画では、第2子以降の保育料を無償化する。政令指定都市では初めてだという。田辺市長は「なるべく兄弟で同じ保育園に行ってもらえるようにしたいと思っています。共働き世帯に100%満足してもらえていないかもしれませんが、第4次総合計画でスタートダッシュを切ってほしいです」と語った。

 

■一番の後悔は「危機管理」 台風15号で局間連携に課題

一方、12年間で最も後悔している政策には危機管理を挙げた。昨年9月の台風15号の対応では市民から批判を受ける結果となり、有事のもろさを露呈した。田辺市長は局の垣根を超えた連携に問題があったと振り返った。

 

「局間連携を職員に対して口を酸っぱくして言ってきたつもりでしたが、台風15号の時にはオール静岡市役所の局間連携が機能しませんでした。それによって情報の一元化ができず、市民の皆さんに必要な情報発信ができませんでした。次の市長には教訓を糧にして強く取り組んでほしいと思っています」

 

成果と後悔を総括し、田辺市長は12年間の自己採点を求められたが「自己採点は未来の市民が振り返って、田辺市政とは何だったのか採点すべきことです。第4次総合計画が終わる2030年くらいの時期に、市民の皆さんから田辺市政の12年間に点数をつけてもらえると思います」と採点を避けた。そして、「合格点は付けられますか?」との問いにも「私自身は精いっぱいやりました」と明言を避けた。

 

田辺市長は4月9日に投開票される静岡市長選に出馬していないため、12日の任期満了をもって市長を退く。市長選には届け出順に元自民党県議の山田誠さん、共産党常任委員の鈴木千佳さん、元副知事の難波喬司さんの3人が立候補している。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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