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2023/07/21

ポケモンカード相次ぐ窃盗 藤枝市でも被害120万円超 市場規模2350億円に大幅増

藤枝市の店でもポケモンカードが盗まれる事件発生

■世界的に価値高騰 億を超えるレアカードも

ポケモンカードの窃盗事件が全国で相次いでいる。18日には、藤枝市にあるホビー商品の販売・買取専門店「駿河屋藤枝店」で、人気トレーディングカード「ポケモンカード」が大量に盗まれた。被害額は120万円を超えるという。トレーディングカードの中古価格は高騰しており、昨年度の市場規模は2349億円まで伸びている。

 

「駿河屋藤枝店」の事件は、18日の午前3時頃に発生した。店の入口のガラスを割って侵入し、ポケモンカードが陳列されたショーケースも壊してカードを盗んだ。被害は150枚以上、計120万円を超えるという。侵入から逃走まで犯行は5分にも満たなかった。

 

ポケモンカードは世界的にも人気が高く、中古価格は高騰している。1枚10万円、100万円以上の値がつくカードも多く、中には億を超える価格で取引されたケースもある。

 

ポケモンカードの価格が高騰し、日本でも海外でも窃盗事件が増えている。昨年12月には東京都町田市のカードショップで850万円相当のカードが盗まれ、同じ時期には秋葉原の店でも複数のカード店で窃盗事件が起きた。

 

被害は日本だけにとどまらない。英国のタブロイド紙「デイリー・スター」は昨年、約1000万円分のポケモンカードを盗んだとして男を逮捕したと報じた。男は職場から商品のポケモンカードを大量に盗み、母親の家に隠していたという。

 

■玩具市場は過去最高 トレカが全体の25%とけん引

ポケモンカードを中心としたトレーディングカードの需要は急拡大している。一般社団法人「日本玩具協会」によると、昨年度の市場規模は2349億円。玩具市場の約25%を占めている。前年度から572億円増え、5年連続の増加となった。

 

玩具市場全体としては2022年度、希望小売価格ベースで9525億円と前年度比106.7%となった。これは調査を開始した2001年度以降の最高記録。数字をけん引したのが前年度比132.2%のトレーディングカードだった。伸び率が高かったのはハイテク系トレンドトイの116.3%、ぬいぐるみ113.1%と続いている。ぬいぐるみでもポケモンのキャラクターは好調だった。

 

玩具市場としてはポケモンカードの人気を歓迎しているだろう。ただ、価値の高騰を背景にした窃盗事件の多発という別の問題に直面している。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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