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2023/09/13

「生活苦しい」が初めて5割超 政治の関心上昇も「伝えても無駄」 静岡県民の声公表

世論調査の結果を公表した静岡県

■行政に要望伝えた割合減少 「伝えても無駄」は大幅増の62%

静岡県が今年度の「県政世論調査結果」を公表した。暮らし向きに関する質問では、「苦しくなっている」の回答が初めて5割を上回った。悩みや問題を解決する役割が期待される県政に対しては昨年度より関心が高まった一方、意見や要望を伝えた人は減少し、「伝えても無駄」の回答が大幅に増加した。

 

静岡県は6月から7月にかけて、無作為に抽出した県民3500人を対象に調査を実施した。回収した回答数は1692で回収率は48.3%となった。

 

調査では「生活についての意識」を質問した。暮らし向きが「苦しくなっている」と回答した人の割合は52.7%と昨年度より7.6ポイント増加。1980年に調査を始めてから初めて5割を超えた。「楽になっている」は0.6ポイント減少の2.5%、「同じようなもの」は5.8ポイント減少の43.4%だった。

 

生活が苦しくなっている理由(回答は3つまで)は「食費や光熱費など生活費が増えた」が最も多い74.5%で、17.3ポイント上昇した。次いで、「給料や収益が増えない、または減った」が47.2%、「預貯金が増えない、または減った」が38.4%となっている。

 

こうした生活の不安を中心に悩みを抱える県民の割合は増えており、政治への関心も高くなっている。県政への関心を問う内容には、「関心がある」と答えた割合が前年度より1.7ポイント増加の63.6%。中でも、「自分の生活に関係がある」との回答が多かった。

 

ただ、意見、要望、不満などを行政機関に直接伝えてた人の割合は12.9%にとどまっており、前年度より1.0ポイント減少している。その理由は「伝えても無駄だと思ったから」が11.9ポイント増加の62.1%と圧倒的多数を占めた。次いで、「伝える方法を知らなかった」が3.1ポイント減少の16.1%、「特に理由はない」が0.6ポイント減少の9.1%だった。

 

県民の不安や問題を解消する役割が求められている県政。物価高などによって生活が苦しくなっている県民からの関心は高まっているものの、期待値が低い現状が浮き彫りになった。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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