2024/06/02
静岡県への移住者数が4年連続最多更新 沼津市が大幅増加で県内2位 静岡市を逆転
■昨年度の沼津市への移住者378人 前年度から125人増加
昨年度に静岡県へ移住した人数は2890人で過去最多となった。市町別では浜松市が前年度同様にトップ。前年度3位だった沼津市は大幅に数字を伸ばし、2位の静岡市を逆転した。「ぬまづ暮らしオススメ隊」を中心に、官民連携による移住相談体制の充実が移住者増加につながったとみられる。
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静岡県によると、昨年度の移住者数は9.7%増えて2890人だった。4年連続で過去最多を更新した。移住者数は県や市町の移住相談窓口や移住促進施策を利用して、県外から県内に移住した人数を指す。
移住相談件数も前年度から6.7%増え、過去最高となる1万4405件となった。移住した世帯主の年代は30代が最も多く34.0%。次いで20代の31.7%、40代の14.6%で、20代から40代の子育て世代が全体の8割を超えた。
首都圏からの移住者は全体の64.4%を占めた。中京圏は14.9%、関西圏は4.9%だった。首都圏の企業は新型コロナウイルス感染拡大で浸透したテレワークを継続している企業が多いことから、アクセスの良い県東部への移住が人気となっている。
市町別に見ると、県内で最も人口の多い浜松市への移住者が545人で最多だった。前年度から155人増えている。2位は沼津市。前年度から125人増加の378人と大幅に数字を伸ばした。
■静岡市は16人増加の271人 断トツの移住相談件数を生かせず…
3位の静岡市は271人で、前年度から16人増加にとどまった。首都圏からも中京圏からも近く、新幹線が停車する静岡市は移住相談件数が県内で突出している。昨年度は2484件で、2022年度は2431件。浜松市はそれぞれ1846件と1668件、沼津市は416件と278件となっている。静岡市は相談件数を移住件数につなげられていない実情が浮き彫りになった。
沼津市は近年、移住者獲得に力を入れている。官民が連携する「ぬまづ暮らしオススメ隊」は仕事や住まいの紹介、お試し移住や田舎暮らし体験など移住希望者をサポートしている。
テレビや新聞よりも効果が高いと言われるインターネット広告や、インターネットによる情報発信を強化し、若い世代の獲得に成功している。沼津市が舞台となっているアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンを対象にした移住相談会や、三島市と合同の移住体型ツアーといったユニークなイベントも開催している。こうした積極的な取り組みが数字に表れた形だ。
昨年度、100人以上が移住した自治体は以下の通りとなっている。(カッコ内の数字は前年度からの増減)
【昨年度100人以上が移住した自治体】
①浜松市 545人(+155人)
②沼津市 378人(+125人)
③静岡市 271人(+16人)
④富士市 216人(-25人)
⑤三島市 158人(+28人)
⑥富士宮市 132人(+43人)
⑦伊東市 127人(+14人)
⑧藤枝市 109人(±0)
(SHIZUOKA Life編集部)