2025/05/01
3週間で2度…同じ飲食店でノロウイルスの食中毒 注文メニューは? 静岡市で今年6件目の“異常事態”
■静岡市内のイタリア料理店 コース料理で6人が食中毒
静岡市は市内のイタリア料理店でノロウイルスによる食中毒が発生したと発表した。男女6人が下痢や嘔吐などの症状を訴えているという。この店では3週間前にも食中毒が発生したばかりだった。
静岡市によると、4月21日に静岡市内のイタリア料理店を利用した13人のグループのうち6人(25~54歳の男女)が下痢、嘔吐、発熱の症状を訴えた。検査の結果、患者の便から食中毒の原因となるノロウイルスが検出された。また、店の従業員1人からもノロウイルスが見つかった。全員、快方に向かっている。
このグループはコース料理を注文しており、以下のメニューを口にしたという。患者の状況から食中毒の原因は、この店提供した食事にあると断定された。
【コース料理のメニュー】
・前菜盛り合わせ
・バーニャカウダ
・ジャガイモのパリパリサラダ
・ツブ貝のガーリックバター焼き
・バゲット
・鶏もも肉の香草パン粉焼き
・桜えびのペペロンチーノ
・ガトーショコラ
■3週間前にも11人が食中毒 ほぼ同じ内容のコース料理
静岡市は食中毒と判断した理由について「患者を診察した医師から食中毒の申し出があったこと」、「患者の発症状況に共通点があること」、「患者および従業員からノロウイルスが検出され、潜伏期間がノロウイルスによる症状と一致すること」を挙げている。店に対して、5月1日から当分の間、営業禁止とする命令を出した。
このイタリア料理店では3月31日にも11人が嘔吐、下痢、発熱の症状を訴え、静岡市はノロウイルスによる食中毒と断定した。この時も、患者が食べていたのは今回とほとんど同じメニューのコース料理だった。市は4月3日から営業禁止とし、5日後に改善措置を確認して営業禁止を解除。改善措置を確認後、わずか2週間余りで再び食中毒が発生した。
静岡市では今年に入って6件で計164人の食中毒が確認されている。昨年の同じ時期は3件で60人だった。
(SHIZUOKA Life編集部)