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2026/08/08

体が小さくても打球が飛ぶ選手は何が違う? 甲子園春夏連覇の主将が教える「15球の練習」

■野球塾運営する水本弦さんが解説 打球の飛距離を変える「手首」

体が小さくても打球を遠くに飛ばせる選手は、どこが優れているのか。大阪桐蔭高校で主将として甲子園春夏連覇を成し遂げ、現在は名古屋市を含めて全国3カ所で野球塾を運営する水本弦さんは、その理由の1つとして「手首」を挙げる。飛距離を出すためには大きな筋肉が注目されがちだが、バットを操作する手首の使い方や前腕の筋肉が大切だという。

 

動画で解説】打球の飛距離が変わる! 水本弦さんが勧める 手首を強化する3つのドリル

 

大きな力を生み出すことができれば、打球の飛距離を伸ばせます。そのためには、地面から力を吸収する下半身の使い方や、胸郭などの大きな筋肉の強化が重要視されています。もちろん、下半身、体幹、胸郭は打力を左右する大切な要素です。しかし、野球はどんなにパワーがあっても、道具を上手く扱えなければ、思うような結果を残せません。

 

打撃における道具は、言うまでもなくバットです。そして、バットを操る上で特に大事なのは手首です。手首でバットのヘッドを速く走らせることができる打者は、打球を遠くに飛ばせます。

 

成長期の小・中学生は、体格差が生まれやすい時期です。その中で、体が大きいのに打球が飛ばない打者、または体が小さいのに飛距離が出る打者がいます。その要因は複数考えられますが、主な理由の1つはバットの扱い方の差にあります。

名古屋市を含む全国3カ所で野球塾の塾長を務める水本さん

■小・中学生に勧めるドリル 「ハイテンポ・ノック」

打撃ではポイントとなる体の使い方がいくつかありますが、最終的には手首を返すスピードが打球の飛距離や強さに影響すると私は考えています。手首はバットに直接力を伝えられるからです。そのためには、手首の使い方や手首を速く動かすための前腕の筋力が大事になります。

 

運営している野球塾で私が子どもたちに教えているドリルの1つは、「ハイテンポ・ノック」です。文字通り、ハイテンポでノックを打ち続けるメニューです。選手は片手でバットを持ち、ペアになった相手からトスしてもらうボールを反対側の手で受け取ります。そして、できるだけ早いテンポで、センターオーバーを狙うイメージでノックを打ちます。ノックでボールを上げる手は右でも左でも、どちらでも構いません。

 

このドリルはバットを振り慣れていない、伸びしろのある小・中学生には特に有効です。バットを振る量が少ない選手や筋力が足りていない選手にとっては、片手でバットを持ち、バットのヘッドが落ちないようにコントロールするだけでも難しいです。ノックは手首を強化できる上に、ハイテンポでバットを振ると前腕も鍛えられます。

 

ノックに不慣れな選手は最初、打ちやすいところにトスを上げられないかもしれません。それも、バットコントロールを磨く練習になります。目安は1セット15球です。

小・中学生のチームに出張レッスンも実施している水本さん

■「確信歩き」も手首強化に有効 “一石五鳥” のドリルも

そのほかにも、手首を強化するドリルはあります。「両手フォローの跳ね置き」も、子どもたちに勧めているメニューです。本塁打を放った後にバットを振り戻す「確信歩き」と重なる動きで、ヘッドを使い方の上手さが求められます。体全体と手首を使ってバットを振り切っているからこそ、その勢いと強さでバットを返すことができます。

 

同じように手首を返すドリルでは、ゴルフのスイングのようにバットを振るメニューもあります。手首に加えて、インパクトの瞬間に力を出すために重要な腹斜筋も強化できます。さらに、スイングの切れや手首の力の抜き方など、一石四鳥、五鳥にもなるドリルです。ボールを使わず1人でもできる内容なので、打力をアップさせたい選手は取り入れてみてください。打球の質が変わるはずです。

 

<プロフィール>

水本弦(みずもと・げん)

1995年2月23日生まれ。石川県野々市市出身。小学2年生の時に野球を始め、中学時代は白山能美ボーイズで全国大会に出場した。大阪桐蔭高校では3年生で主将を務め、甲子園で春夏連覇を達成。亜細亜大学でも主将を任され、リーグ優勝5回、日本一2回。東邦ガスではけがに苦しみ、2021年に現役引退。2023年5月に「株式会社Ring Match」を設立。野球経験者に特化した人材紹介、野球塾の運営、バットの開発・販売、就労継続支援B型事業を手掛ける。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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