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2026/08/04

ハウスメーカー倒産9割増 13年ぶり100件超 愛知では負債34億円の破産も

■住宅を手掛ける会社の倒産 2026年上半期は106件

家を建てている途中で、施工会社が倒産したら――。先に契約金や着工金を支払った施主も債権者となり、住宅が完成しないまま工事が止まることがある。2026年上半期、住宅を手掛ける会社の倒産が前年同期から約9割増え、13年ぶりに100件を超えた。

 

名古屋で親しまれた洋食屋が破産… 売上高はピーク時の8億円から1.4億円に減少

 

愛知県では、豊橋市に本社を置いていた中堅ハウスメーカー「タイコウハウス」が3月、負債総額34億2400万円を抱えて破産した。注文住宅や分譲住宅などを手掛け、テレビCMや住宅展示場を通じて地域で知名度を高めていた企業だった。

 

「東京商工リサーチ TSRデータインサイト」によると、2026年1~6月に発生したハウスメーカーの倒産は118件に上った。前年同期の63件から87.3%増え、2倍近くに膨らんだ。上半期に100件を超えたのは、106件だった2013年以来13年ぶりとなる。

 

ここでいう「ハウスメーカー」は、東京商工リサーチの分類による木造建築工事業を指す。全国規模の大手住宅メーカーだけではなく、地域に根差した工務店や住宅会社も含まれ、負債1000万円以上の倒産を集計している。

写真はイメージ

■豊橋市の「タイコウハウス」 今年3月に破産開始決定

118件は、上半期として1989年以降で最多だった2004年の198件に次ぐ水準だった。原因別では、受注や売り上げが振るわない「販売不振」が85件で、全体の72.0%を占めた。赤字の累積などによる「既往のシワ寄せ」も20件、16.9%に上り、業績不振を背景とした倒産が大半となっている。

 

住宅業界では、資材価格や人件費の上昇によって、1棟当たりの建築価格が高くなっている。住宅ローン金利の上昇も購入を検討する人の負担となるほか、マンションや中古住宅のリノベーション物件との競争も激しい。資材の仕入れや人材確保で優位に立つ大手との競争も、中小規模の住宅会社には重くのしかかる。

 

豊橋市のタイコウハウスは1970年に設立され、一般向けの注文住宅の設計・施工を中心に分譲住宅やリフォーム、官公庁発注工事なども手掛けていた。2008年4月期には、完工高45億2727万円を計上している。

 

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う商談の停滞や工期の遅れに加え、ウッドショックと資材価格の急騰が経営を直撃した。契約を結んだ後に仕入れ価格が上昇しても、その分を販売価格へ十分に転嫁できず、採算が急速に悪化した。

 

2024年7月期には、特別損失の計上もあって17億7136万円の最終赤字を計上した。翌2025年7月期も大幅な赤字となり、財務状況が悪化。その後も受注の低迷が続き、金融支援や追加受注による改善を見込めないとして事業継続を断念。3月10日に名古屋地裁から破産開始決定を受けた。

家を建てている途中で企業が倒産するリスクも

■中堅ハウスメーカーの経営悪化 愛知県以外でも

中堅ハウスメーカーの経営悪化は愛知県だけではない。岩手県では、負債11億円を抱えたハウスM21が1月に破産した。7月には、全国で注文住宅を展開してきたアエラホームが、負債約61億6100万円を抱えて民事再生法の適用を申請した。

 

住宅会社が倒産した場合、影響を受けるのは金融機関や資材会社だけではない。工事代金を先払いしていた施主も債権者となり、建築途中の住宅で工事が止まるケースもある。「東京商工リサーチ TSRデータインサイト」は、倒産が増える中で施主の権利を守る取り組みの重要性を指摘している。

 

資材高や人手不足、住宅ローン金利の上昇が続けば、経営体力の乏しい住宅会社を取り巻く環境はさらに厳しくなる可能性がある。家を建てる側にとっても、価格や間取り、デザインだけではなく、契約先が工事を最後まで担える体制を整えているかが、これまで以上に重要な判断材料となりそうだ。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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