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2023/02/02

ハローキティが下田市の”PR役” ふるさと納税でオリジナルぬいぐるみ 限定300体

下田市のふるさと納税返礼品になっているハローキティのぬいぐるみ

■下田市の象徴 海とアジサイをイメージした限定品

世界的に有名なキャラクターとのコラボで、市の魅力を知ってもらうきっかけをつくろうとしている。静岡県下田市が、ふるさと納税の返礼品にサンリオの人気キャラクター「ハローキティ」のぬいぐるみを加えた。下田市を代表する海とアジサイをイメージした限定品となっている。

 

伊豆半島の南部に位置する下田市。黒船でペリーが来航し、鎖国中の日本に開国を要求した地として知られている。

 

その下田市が、まちの魅力を発信するためにタッグを組んだのが世代を問わず愛されている「ハローキティ」。ふるさと納税の返礼品として、下田市をイメージしたオリジナルのぬいぐるみを製作した。

 

ぬいぐるみは縦12センチ、横15センチ、高さ20センチほど。下田市の透き通った海を表現した水色のドレスを身に着け、頭にはアジサイをモチーフにしたリボンを飾っている。

 

下田市はアジサイのまちとして有名で、毎年6月に開催されている「あじさい祭」では、15万株300万輪ものアジサイが会場の下田公園に咲き誇る。その数は日本一とも言われている。

下田市で恒例になっているあじさい祭

■いつまでも触っていたい感触 限定300体

ハローキティとのコラボは、サンリオに勤務する下田市出身者の提案から始まった。市も全国に向けて魅力を発信したり、女性にもふるさと納税に関心を持ってもらったりするきっかけになると考えて快諾した。発案から商品化まで2年以上をかけ、昨年10月から返礼品のラインナップに加わった。

 

ぬいぐるみへの申し込みは、寄付額3万円以上が必要になる。決して安くない寄付額だが、デザインだけではなく触り心地にもこだわった。

 

毛足が長めのボアを使い、上質なタオルや毛布のように、いつまでも触っていたくなる感触に仕上げた。下田市企画課の三好真広さんも「ついつい毛並みを整えたくなります」と太鼓判を押す。ぬいぐるみは限定300体。今の時点で40件ほどの申し込みがあるという。

頭のリボンは下田市で有名なアジサイをイメージ

■寄付額は増加傾向 ふるさと納税は下田市の貴重な財源に

下田市のふるさと納税寄付額は増加傾向にある。おととしまでは2億円から2億5000万円ほどで推移し、昨年は約2億9600万円。今年は現段階で3億2000万円ほどまで増えている。昨年度の市税による歳入が約27億7000万円だったことを考えると、ふるさと納税の役割は大きい。

 

下田市は人気キャラクターとのコラボ効果でふるさと納税の寄付額増加に加え、知名度アップによる観光客の増加なども期待する。三好さんは「ふるさと納税は自治体の工夫で貴重な財源になります。また、市の魅力を全国にPRする機会にもなると思います」と話す。

 

下田市はふるさと納税の返礼品にもあるように伊勢海老やキンメダイといった海産物が魅力で、マリンスポーツも盛んなまち。意外と知られていないが、温泉を楽しめる奥深い山もある。返礼品にあるペットボトルに入れた温泉水は好評だという。

 

下田市の好調なふるさと納税に加わった強力な返礼品。ハローキティのぬいぐるみが市の広報役を担う。

 

(間 淳/Jun Aida

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