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2023/02/09

首都圏との競争激化で人材獲得に苦労 静岡県の企業39%で新卒採用人数減少

■今春の新卒採用人数39%の企業が「減る」 前年から16.8ポイント悪化

静岡県の新卒を中心にした若者の就労を支援する公益財団法人「就職支援財団」が、今春の新卒採用に関する調査結果を公表した。前年度よりも採用人数が減ると回答した企業は全体の39%を占め、16.8ポイント悪化した。首都圏との競争が激化していることから、2024年度の人材獲得はさらに厳しくなるとみられている。

 

就職支援財団の調査によると、前年度と比べて採用人数が「増える」と答えた県内企業は全体の20.7%で、1年前の33.3%から大幅に減った。「変わらない」の割合も44.5%から40.2%に減少し、「減る」は22.2%から39.0%に急増した。

 

企業の人材確保は来年度、一層厳しくなると予想されている。採用人数は「増加予定」の企業が4.7ポイント増加の22.3%と上昇する一方、採用活動状況を「採用数の確保がより厳しくなりそう」と回答した企業が30.2ポイント増の66.3%に上っている。3分の2の県内企業が、人材確保に苦労している状況が明らかになった。中でも、従業員300人以上の企業は8割を超えている。

 

■オンライン形式減少 Iターン、Uターンの学生減少

就職支援財団は人材確保に苦労する企業が増えている現状について「県外学生の獲得が減少していることが大きな要因になっていると考えられる」と分析している。新型コロナウイルス感染拡大による行動制限が緩和され、オンライン形式の説明会や面接が減ったため、IターンやUターンを希望する学生が減った影響があるとみられている。

 

県外学生の応募者数が「前年よりも増加した」企業は16.8%で、1年前の半分以下にまで減っている。それに対し、「前年よりも減少した」企業は31.4%と倍以上に増えている。

 

内定辞退者の数が増えた企業は31.3%で、前年から8ポイント増加した。業種別では、特に卸売・小売業が42.9%と高かった。内定式後に辞退者が出た企業は全体の12.6%だった。

 

この調査は昨年12月から1月にかけて、静岡県内の企業2500社を対象に郵送やウェブで実施した。462社から回答があり、有効回答率は18.5%となった。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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