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2023/06/20

人気俳優が大麻取締法違反の疑いで逮捕 静岡県では大麻検挙数が初めて覚醒剤上回る

増加傾向にある大麻事犯の検挙数

■大麻の検挙数5年間で1.5倍 昨年は全国で5342人

俳優の永山絢斗容疑者(34)が、大麻取締法違反の疑いで逮捕された。大麻の所持や使用の疑いで逮捕される俳優やミュージシャンは、毎年のように報道される。検挙数は全国的に増加傾向にあり、5年前の1.5倍まで増えている。静岡県では昨年158人が検挙され、覚醒剤に関する検挙数を初めて上回った。

 

静岡県健康福祉部の薬事課によると、大麻事犯で昨年検挙された人数は全国で5342人だった。前年より140人減少したが、過去2番目に多かった。年代別では20~29歳が最も多く、全体の半数を超える53.4%を占めた。次いで、30~39歳の17.4%、20歳未満の17.1%となっている。40歳未満で9割近い。

 

静岡県も全国と同じ傾向にある。昨年検挙された人数は158人で、過去最多だった前年の180人に次ぐ高い水準となった。年代別では20代が全体の57.0%に上り、30代が20.9%、20歳未満が10.1%と続いた。初犯は103人で全体の65.2%。8割前後で推移した前年までと比べて、割合が高かった。

 

■ネットとSNSで誤った情報拡散 静岡県の検挙数は大麻が覚醒剤逆転

静岡県では昨年、覚醒剤の事犯で検挙された人数は前年から52人減って152人だった。大麻事犯の検挙数が覚醒剤を上回ったのは初めてで、若い世代を中心に大麻が広がっている現状が明らかになった。

 

こうした状況から、県は今年度から新たな取り組みを進めている。高校や特別支援学校の保健主事を対象に、薬物の危険性や薬物が身近な問題であることを再認識する研修を実施。また、学生と協力して若年層の心に訴える薬物乱用通報・相談に関するポスターを制作し、大麻問題を抱える若年層が相談できる窓口の周知を図る。

 

県は大麻事犯の検挙数が増えている要因にインターネットやSNSの普及を挙げている。若年層が大麻を入手しやすい環境にあることに加え、大麻が合法化されている一部の国や州に関する情報が正しく伝わっていないことを指摘。覚醒剤の危険性や有害性の認識と比べると、著しく意識が低いという。

 

実際、大麻事犯で検挙された30歳未満の36.3%がインターネット経由で大麻を入手している。県は「大麻に有害性はない」、「大麻は健康に良い」といった誤った情報を鵜呑みにしないよう呼び掛けている。

 

SHIZUOKA Life編集)

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