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2023/07/02

電動キックボードの規制緩和 免許は必要?ヘルメットは? 静岡県では過去に3件の事故

都市部を中心に利用者が増えている電動キックボード

■時速20キロ以下は16歳以上なら免許不要 ヘルメットは努力義務

都市部を中心に利用者が増えている電動キックボードの規制が7月1日から緩和された。時速20キロ以下の場合、16歳以上は免許がなくても運転できるようになる。静岡県内ではキックボードに乗った男性が軽乗用車と衝突するなど、過去に3件の事故が発生している。

 

電動キックボードは「原動機付自転車」に位置付けられ、今までは原付免許が必要だった。しかし、7月1日に施行された改正道路交通法では、時速20キロ以下で一定の条件を満たす電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」となり、16歳以上は免許がなくても乗れるようになった。

 

走行できるのは車道の左側と自転車専用レーンとなる。ナンバープレートやウインカーは必要だが、ヘルメットの着用は自転車と同じように努力義務とされている。

 

操作が簡単なことから利便性が増すと期待する声がある一方、事故の危険を指摘する意見も少なくない。特に、最高速度6キロ以下の電動キックボードは歩道も走行可能なため、歩行者との接触が懸念される。

 

■電動キックボードの事故増加 静岡県でも2021年に人身事故

警察庁のまとめでは、電動キックボードによる人身事故は利用者の増加とともに大幅に増えている。2020年には全国で4件だったが、昨年は41件まで増えた。今年6月には愛知県瀬戸市の男性が酒を飲んで無免許で電動キックボードを運転したとして書類送検された。昨年はキックボードに乗っていた男性が転倒して死亡している。

 

静岡県では統計を開始した2021年8月から今年6月までの間、電動キックボードによる事故が3件起きている。2件は単独事故で、もう1件は2021年11月に浜松市で発生した軽乗用車との衝突事故だった。衝突事故は、電動キックボードに乗っていた男性がナンバープレートをつけず交差点で一時停止も怠ったとして、書類送検されている。

 

沼津市が昨年社会実験を行ったが、都市部と比べて静岡県ではあまり電動キックボードは普及していない。免許やヘルメットなど、安全性に疑問が残る中での規制緩和は制度が追いついていない印象をぬぐえない。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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