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2023/07/29

プロ野球の2軍球団新規参入 静岡県のライバルは? 予定2枠に複数が申請へ

協定書にサインした川勝知事(左)、ハヤテ223の杉原社長(中央)、難波市長

■静岡市を本拠地ハヤテ223 県・市と連携協定

静岡市を本拠地にプロ野球の2軍球団創設を目指す「ハヤテ223(ふじさん)」が28日、静岡県、静岡市と連携協定を結んだ。県営施設の優先的な使用など、全県を挙げたサポートを受ける形となる。2軍の新規参入は2024年シーズンから2球団が想定されており、ハヤテ223以外にも複数のチームが準備を進めている。

 

ハヤテ223は東京都で金融事業などを手掛けるハヤテグループの子会社で、静岡市葵区に本社を置く。静岡市清水区にある清水庵原球場を本拠地として、プロ野球の2軍リーグへの参入を目指している。

 

28日にハヤテ223、静岡県、静岡市で締結した協定は「3者が持つ知見や資産を最大限に活用し、相互に連携して取り組むことを目的とする」としている。協定の有効期間は2024年3月31日までと定めた。

オール静岡で新規参入を目指す

■ハヤテ223の杉原社長「オール静岡で愛される球団に」

具体的には、ハヤテ223が静岡市の草薙球場や沼津市の愛鷹球場といった県営施設を優先的に使用できるように調整したり、山梨県など近隣の自治体に協力を要請したりする。また、試合開催日は周辺住民に理解を得るために協力することや、静岡市以外の自治体で試合を行う時は開催地の自治体も運営に携わることなども盛り込まれた。

 

静岡県全体からバックアップを受けるハヤテ223の杉原行洋社長は「オール静岡で県民に愛される球団にしていきたいと」と決意を述べた。川勝知事は「とてもハッピーな気持ち。様々な形で県としてできることがあるので、実践していきたい」と話し、静岡市の難波喬司市長は「連携協定を3者で結べたことをうれしく思います。地域に愛される球団になっていただきたい」と話した。

 

プロ野球の2軍球団創設は日本野球機構(NPB)が公募しているもので、1軍の球団を持たない2軍のみの新規参入となる。現在7球団が参加しているイースタン・リーグと5球団のウエスタン・リーグに2球団を加え、どちらのリーグもチーム数を偶数にすることで試合数を増やす目的がある。これにより、選手の実戦の場が増加する。

 

■栃木と新潟で新規参入の動き 熊本は資金難で断念

新規参入する球団は、本拠地を現在の12球団が置く場所以外に設ける必要がある。ハヤテ223の他にも準備を進めているチームがある。東京都の人材派遣会社「エイジェック」は、栃木県の県総合運動公園野球場をホームスタジアムにする考えを示している。

 

エイジェックは2017年に栃木県小山市を拠点に「栃木ゴールデンブレーブス」を立ち上げ、独立リーグ「ルートインBCリーグ」に参入している。翌年には小山市と栃木市を拠点にした社会人チーム「エイジェック硬式野球部」を創部し、都市対抗野球にも出場している。

 

また、ルートインBCリーグに所属する「新潟アルビレックスBC」も新規参入の意向を示している。一方、独立リーグ「九州アジアリーグ」に属する熊本県の「火の国サラマンダーズ」は参入を表明していたが、資金不足を理由に断念した。

 

ハヤテ223はNPBが期限としている7月31日に公募の申請をする予定となっている。収支計画といった経営面や球場の確保などの運営面が審査され、新規参入の球団は11月末に決定する。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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