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2023/12/10

安倍派“裏金疑惑” 県内の自民党にも波及 静岡と浜松でパーティー開催の対応割れる

ベルーナグルメ

■自民党浜松は政治資金パーティー中止決定 静岡支部は予定通り開催へ

自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題が、静岡県内の自民党にも影響を及ぼしている。浜松市議会最大会派の「自民党浜松」は来年2月に予定していた政治資金パーティーの中止を決めた。一方、静岡支部は同じ時期に予定通り開催するという。

 

政治資金パーティーの問題は、最大派閥の安倍派が販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員にキックバックし、政治資金収支報告書に記載していない疑いが明らかになっている。“裏金疑惑”は松野博一官房長官をはじめ政権中枢にも及び、事態を重く見た岸田文雄首相は党の幹部らに派閥パーティーの開催を当面自粛するように要請した。

 

静岡県内にも波及してきたが、対応は分かれている。自民党浜松は来年2月下旬に予定していた政治資金パーティーの開催を中止した。浜松市を地盤とし、安倍派の座長を務める塩谷立衆議院議員がパーティー券販売による多額のキックバックを得ている可能性が指摘されている影響だという。ある自民党県議は、こう話す。

 

「塩谷氏への疑惑が解消されない中で、パーティー開催は支援者からも理解を得られない。自民党への逆風はどんどん強くなっているので、目立った行動は控えるべきという声が大きい」

 

一方、静岡支部は2月29日に予定通り政治資金パーティーを開催する。売上は今まで通り、支部の活動費などに充てるという。ただ、静岡支部の中には「何の問題がないパーティーであっても、今の時期は周囲から批判されてしまう」と開催を疑問視する声もある。

自民党静岡県連が国会議員と県会議員に送った文書

■「キックバック存在しない」 県連が国会議員と県議に文書

政治資金パーティーの問題が表面化し、自民党静岡県連は県内選出の国会議員と県会議員に文書を送った。その中で、「自民党県連におきましては、『党員・党友の集い(政治資金パーティー)』の会計は、法令に則り適切に処理されております。政治資金に厳しい目が向けられ、自民党には逆風の状況となっておりますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます」と伝え、以下の3つの点を説明した。

 

①『党員・党友の集い』は東部・中部・西部地区それぞれが独立した別々の事業として、収支報告書に記載・報告している。

 

②販売に協力いただいたパーティー券は通し番号が付されており、誰が何枚販売したかを正確に把握している。県連は全てを収入として記載・報告している。

 

③議員個人へのキックバックというような支出は存在しない。

 

“裏金疑惑”は、岸田首相を支える党幹部や重要閣僚に広がりを見せている。政権への打撃は避けられず、静岡県内の自民党への影響も、さらに大きくなる可能性がある。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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