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2024/05/17

100円ショップの売上が初の1兆円突破 10年で1.5倍 静岡県は“全国2位“の貢献度

■2023年度の売上1兆200億円前後の見込み 10年で1.5倍

物価高による節約志向を追い風に、100円ショップが売上を伸ばしている。2023年度は初めて1兆円市場に到達する見込みとなった。静岡県は人口10万人当たりの100円ショップ登録件数が全国で2番目に多く、市場拡大に貢献している。

 

”日本一犬に優しいまち”とも言われる静岡県伊東市の伊豆高原

 

民間の調査会社・帝国データバンクによると、2023年度の100円ショップの売上は1兆200億円前後で推移するとみられる。前年度から5%増加し、10年前の1.5倍にまで膨らんでいる。

 

ダイソーをはじめとする大手4社の店舗数は2024年3月末時点で8900店前後となり、前年度から200店舗以上増えている。各社とも郊外店のほか、面積の小さい都市型店舗など積極的な出店を続けている。ただ、不採算店を中心に閉店も進んでおり、全体の増加率は前年度の3%ほどにとどまった。

 

100円ショップの市場拡大は、物価高による節約志向が追い風になっている。一方、プラスチックを中心とした原材料費の高騰や円安の影響で、利益面では前年度より悪化したケースがみられたという。帝国データバンクは100均業界の今後について、次のように分析している。

 

「豊富なラインナップと商品力を源泉とする集客力の高さと、手に取りやすいエントリーモデルとしての立ち位置を強みとしながら、多様な顧客層の取り込みによる売上拡大が期待できる。他方、足元で急激に進む円安の影響により、利益面では「100円」価格の維持が一層難しくなっている」

スタンダードプロダクツとスリーピーが入っている静岡市の「けやきプラザ」

■課題は原材料費の高騰 300円以上の商品を拡充

100円ショップの課題の1つは、原材料費高騰によって100円で利益を上げる難しさにある。実際、大手各社は付加価値を高めた300円、500円の商品を拡充して、利益を確保しようとしている。

 

静岡市にも300円の商品をメインにしている「スタンダードプロダクツ」と「スリーピー」が昨年10月、県内で初めてオープンした。どちらの店もダイソーの関連ブランドで、デザイン性や機能性の高い300円以上の商品を販売している。

 

国内の主要な「300円ショップ」は2023年度末に1000店舗を超え、この5年間で約2.8倍に増えた。商品のコンセプトが支持され、店舗数も業績も伸びているという。ただ、帝国データバンクは課題も指摘する。

 

「これまで100円を支持してきた顧客層には中高価格帯商品の訴求が難しいなど課題が残る。100円商品を軸とした業態展開を今後も堅持するのか、300円以上の商品価格帯を拡充する「脱・100円」を広げるのか、難しい判断を求められる局面が想定される」

 

■人口10万人あたりの100均登録件数 静岡県が全国2位

実は、静岡県民にとって100円ショップは欠かせない存在となっている。NTTタウンページが職業別電話帳データを活用した人口10万人当たりの100円ショップ登録件数は2022年、鹿児島県に次ぐ全国で2番目に多い6.33件だった。

 

物価高騰により、100円ショップに100円の商品は減っていくかもしれない。だが、付加価値のある300円以上の商品が100均自体の価値を高めている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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