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2022/12/28

静岡県お茶の産出額32%増加 ライバルの鹿児島県抑えて全国トップ維持

静岡県は昨年のお茶の産出額で日本一を維持

■静岡の2021年お茶産出額268億円 鹿児島に29億円差

農林水産省が昨年の農業産出額統計を発表した。静岡県はお茶の産出額が前年より32%増の268億円で全国トップ。2019年には鹿児島県に日本一を明け渡したが、首位を守った。

 

農林水産省の統計によると、静岡県は昨年、お茶の産出額が268億円に上った。産出額は茶農家が収穫した「生葉」と、加工して販売する「荒茶」の合計金額。昨年は生葉が前年比24.5%増の147億円、荒茶が42.3%増の121億円だった。

 

最大のライバル、鹿児島県の産出額は20.7%増の239億円。生葉の産出額は152億円で静岡県を上回ったが、荒茶は87億円だった。

 

静岡県の産出額は1992年に862億円を記録してから減少傾向にある。2019年は215億円にとどまり、鹿児島県に日本一の座を明け渡した。翌2020年に首位を奪い返し、昨年もトップを守った。

 

■新型コロナで緑茶の需要アップ 若い世代で人気

お茶の産出額は新型コロナウイルスの影響を強く受けている。2020年は新茶シーズンに感染者が増加し、製茶問屋は仕入れを止めざるを得なくなった。逆風にさらされた形だが、外出自粛の動きは追い風にもなった。

 

農林水産省の調査では、新型コロナ感染拡大前と比べて、14.3%の人が緑茶を飲む頻度が増えたと回答している。特に、18歳から29歳の若い世代がお茶の健康機能性に魅力を感じ、自宅でお茶を楽しむ時間が増えた。

 

総務省の家計調査でも、緑茶の需要向上が表れている。2020年の1世帯当たり(2人以上の世帯)の緑茶購入量は827グラムで、前年より4.5%増加した。

 

農林水産省による農業産出額統計では、お茶以外の農業産出額が公表されている。静岡県の産出額トップ5は、荒茶が121億円で5位、生葉が147億円で4位。お茶を上回ったのは、3位の米が162億円、2位はみかんで230億円、1位は鶏卵で233億円だった。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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