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2023/03/19

静岡県にも広がる賃上げ 企業84%が昇給 ベアは3分の1どまり 業種で温度差

静岡県でも広がる賃上げの動き

■今年度昇給する県内企業は84.4% 前年より6.1ポイント増

全国的に高まっている賃上げの動きは静岡県でも広がっている。民間のシンクタンク「静岡経済研究所」が県内企業の賃上げに関する調査結果を公表した。今年度、昇給を実施する企業は84.4%と前年より6.1ポイント増加する一方、ベースアップは34.5%にとどまった。

 

静岡経済研究所は今月1日から15日にかけ、県内に本社や事業所を置く589社に郵送またはウェブによる調査を依頼した。28.2%にあたる166社(製造業79社、非製造業87社)から有効回答があり、その結果を公表した。

 

今年度の昇給に関する質問に対し、「昨年より高い昇給」と回答した企業は39.2%を占め、前年の17.5%を大きく上回った。「昨年並み」、「昨年より低い」

を合わせて昇給を実施する企業は84.4%となった。前年より6.1ポイント、2年前より9.7ポイント増えている。

 

昇給する企業が増加している背景にあるのは、物価高騰や人材確保。人材不足に直面する企業が多く、必ずしも業績が好調ではなくても社員の離職を防ぐ一手としている企業は少なくない。

 

8割以上の企業が昇給を決める一方、ベースアップには積極的とは言えない。昇給の内容(複数回答)は「定期昇給」が80.6%だったのに対し、「ベースアップ」は34.5%にとどまっている。その他、「賞与・一時金の増額」が22.3%、「新卒者の初任給増額」は13.7%、「物価対応等の特別手当の支給」が12.2%となっている。

 

■運輸・通信業、ホテル業は積極的 サービス業は苦戦

業種別にみると、昇給にばらつきが出ている。製造業より非製造業の方が性級を実施する割合が高い。中でも、「輸送用機械器具」は70.8%が「昨年より高い昇給」と答えている。「昇給見送り」、「賃下げを検討」、「未定」の回答は0%だった。

 

非製造業業では「運輸・通信業」は55.6%が「昨年より高い昇給」、33.3%が「昨年並みの昇給」としている。「ホテル・旅館業」も、それぞれ50.0%、37.5%と高い。

 

一方、「サービス業」は「昨年より高い昇給」が16.7%にとどまっている。「昇給見送り」は12.5%、「未定」は20.8%と他の業種と比べて高い。長期化する新型コロナウイルス感染拡大で需要の高まる「運輸・通信業」、国の支援策と行動制限緩和で業績が戻ってきた「ホテル・旅館業」に対し、サービス業の回復が遅れている現状が表れた結果といえる。

 

なお、定期昇給とベースアップは似ているようで違う。定期昇給は社員それぞれの社歴や仕事の成果によって、企業が決めた時期に賃金を上げる制度を意味する。年齢や社歴で昇給する企業が一般的だが、必ずしも年功序列とは限らない。企業の規定に応じて定期的に昇給する機会があることを示す。

 

ベースアップは会社の業績などによって、社員全ての賃金を一律に上げる制度。春闘で3%のベースアップが決まれば、全社員の基本給が3%上がる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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