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2023/09/24

静岡県出身者の初優勝逃す 熱海富士が千秋楽で“連敗” 全国11県で優勝力士なし

秋場所が行われた両国国技館

■本割も優勝決定戦も黒星 熱海富士は最速優勝届かず

あと一歩、賜杯には届かなかった。大相撲秋場所14日目まで優勝争いで単独トップに立っていた熱海市出身の前頭15枚目・熱海富士は、優勝決定戦で貴景勝に敗れて初優勝を逃した。静岡県出身力士初の快挙は来場所以降にお預けとなった。

 

5場所ぶりの再入幕となった熱海富士が秋場所を沸かせた。14日目を終えて11勝3敗で優勝争いの単独トップ。千秋楽で朝乃山に勝てば優勝だったが、寄り切りで黒星。貴景勝との優勝決定戦にも破れて、初の賜杯を逃した。

 

現在21歳の熱海富士は、今場所が初土俵から18場所目。優勝すれば2人の大横綱、貴花田(後の貴乃花)と朝青龍が記録している24場所更新し、現在の年6場所制となった1958年以降に初土俵を踏んだ力士の中で最速だった。

 

今場所の熱海富士は9日目に早くも勝ち越しを決め、10日目には1敗で並んでいた元大関の高安を押し倒し、優勝争いで先頭に立った。5場所前の新入幕は4勝11敗と大きく負け越したが、今場所は前に出る相撲で相手に圧力をかける成長を見せた。

 

期待されていた静岡県出身力士としての初優勝は来場所以降にお預けとなった。それでも、今場所の主役を演じて敢闘賞を受賞した。

 

■昨年の春場所は翠富士が10連勝後に5連敗 初優勝逃す

静岡県内は昨年の春場所以来の盛り上がりだった。昨年の春場所では焼津市出身の翠富士が初日から10連勝を飾り、星2つの差をつけて優勝争いでトップに立った。ところが、11日目から5連敗で初優勝を逃した。

 

都道府県別の優勝回数では、千代の富士や北の湖を輩出した北海道が120回で断トツとなっている。いまだ優勝力士が誕生していないのは11県。静岡のほかに宮城、岐阜、福井、滋賀、京都、和歌山、島根、徳島、宮崎、沖縄は優勝と縁がない。このうち、前頭8枚目の琴恵光の出身地、宮崎県以外は現在、幕内に力士がいない。

 

上位陣とも互角の相撲内容を見せた熱海富士。番付を大きく上げるとみられる来場所も優勝争いを演じる活躍が期待される。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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