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2023/10/11

「野球観が変わる」グラブ職人が改良重ねた自信作 初の直営店に全国のファン来店

捕球感にこだわったグラブ「Mago」(Re:BirthのFacebookより)

■修理専門店「Re:Birth」 自社で製造したグラブ「Mago」

職人が試行錯誤を重ねた自信作が、ついに静岡県の店頭に並んだ。焼津市にある野球のグラブ・スパイク修理専門店「Re:Birth」が、自社で製造するグラブ「Mago」の直営店をオープンし、県内外からファンが集まっている。スペイン語で「魔術師」を意味する「Mago」は、今までにない捕球感にこだわったグラブだという。

 

焼津市の「Re:Birth」が店舗移転に伴い、初めて店頭でのグラブ販売も始めた。店内に並ぶのは「Mago」。店主の石川能さんが改良を重ねてきた自慢のグラブだ。

 

Magoは今まで、オーダー会や静岡県外にある一部のスポーツ用品店でしか購入できなかった。石川さんは「今は静岡県外の方が知名度は高いですが、地元・静岡の人に使ってもらいたい気持ちがあります。店を出して、静岡の人たちに知ってもらいたいと思っていました」と話す。

 

石川さんは15年以上、グラブを修理している職人。現在、月に70個ほどのグラブをよみがえらせている。グラブに関する豊富な知識を最大限に生かして商品化したのが「Mago」。石川さんは「グラブ1つで野球観が変わると思っています。今まで捕れなかった打球がグラブに収まる感覚を味わってほしいです」と自信を見せる。

5か月ほど前に移転したRe:BirthではMagoの販売を開始(公式Instagramより)

■「一度使うと他のグラブを使えない」 ミリ単位まで調整

Magoの特徴は、はめた際のフィット感にある。グラブに手は全部入らない。4分の1ほどが外に出る形だが、グラブが外れない構造になっている。これにより、手首を柔らかく使える。手のサイズに合わない大きなグラブや外れやすいグラブは打球を追う時や捕球の時、腕に余分な力が入るためミスする確率が高くなり、守備範囲も狭くなる。石川さんは言う。

 

「Magoは、できるだけ力を抜いて守備をすることをコンセプトにしています。一度使うと他のグラブは違和感があって使えないという方もいます」

 

理想を形にできた理由は、石川さんの豊富な経験にある。日頃から様々なグラブを修理しているため、どこをどう直せば持ち主の希望を叶えられるのか分かるという。Magoの製造はミリ単位で微調整し、納得のいく商品へと仕上げた。石川さんは「縫製が1ミリずれるだけで、全く感覚が違うグラブになります」と話す。

 

捕球できる打球が増えれば野球は、もっと楽しくなる。“魔術師”が守備の可能性を広げる。

 

(間 淳/Jun Aida

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