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2023/10/19

イメージと現実のギャップに注意 父親の11%運動会で転倒や怪我 専門家が勧める準備

10月は静岡県内の学校でも運動会のシーズン

■家族を喜ばせるはずが… 骨折や靱帯損傷した父親も

静岡県内では、今月から来月にかけて運動会を実施している学校が多い。保護者が参加する競技もある中、父親の1割以上が転んだり、怪我をしたりした経験があるという。専門家は体が動いていた頃の過去のイメージと運動不足の現在の体の状態にギャップがあると指摘し、競技に参加する前の準備として3種類のストレッチを勧めている。

 

健康機器を開発・販売するオムロンヘルスケアが運動会に関する意識調査を実施した。園児から小学3年生までの子どもを持ち、運動会に参加した経験のある全国の父親1056人を対象に調査した結果、全体の57%が運動会の競技に出場したことがあると回答した。年代別では40代が60.6%で最も高かった。

 

出場した理由(複数回答)は「家族の喜ぶ顔が見たい」が49.0%でトップ。次いで、「子どもの行事に積極的に参加したい」が37.5%、「学校や園の活動に参加したい」の31.1%、「子どもや配偶者にかっこいいところを見せたい」の25.2%となった。

 

多くの父親は、子どものためという気持ちから運動会の競技に出場している。しかし、結果的に子どもに恥をかかせてしまうケースは少なくない。競技中に転倒や負傷の経験を問う内容に対し、11.6%は「経験がある」と回答。半数以上は大きな怪我はなかったと答えているが、中には骨折や肉離れ、靱帯損傷を経験している父親もいる。

 

転倒や怪我の理由(複数回答)は、「想像していたよりも体が動かなった」が最も多く、70.0%に上った。その他の理由には、「準備運動をしなかった」は41.4%、「張り切り過ぎた」が31.4%と続いた。怪我をした競技の上位3つはリレー、障害物競走、徒競走で、走る競技以外は綱引きが4位に入った。

 

■怪我予防には週2回の運動 専門家が勧める3つのストレッチ

調査では、全体の約4割が普段ほとんど運動していないと回答している。そのうち、4人に3人が理想と現実のギャップを感じている。京都大学大学院・医学研究科の青山朋樹教授は10月の運動会の後に父親世代の外来受診が増えると指摘し「若いころに運動をやっていて運動不足になっている人は、自分の成功のイメージと現実の実力のギャップが大きく要注意です」と呼びかける。

 

また、今回の調査から仕事中に座っている時間が長い人が多いことが分かり「座り姿勢で脚や腰の筋力が低下していることがあります。こうした状況でリレーや障害物競走など全身を使う運動を急にすると、思ったように体が動きません」と説明する。怪我を防ぐには、最低でも週2回は30分程度の運動とストレッチが必要だという。ただ、運動会直前に行うわけではなく、日ごろから継続した運動が重要になる。

 

青山教授はウォーミングアップに効果的なストレッチを3種類紹介している。全身を動かしながら関節や筋肉を伸ばす「ダイナミックストレッチ」と呼ばれている。ラジオ体操もダイナミックストレッチの1つだが、反動をつけすぎると関節や筋肉を痛めて逆効果になる場合があるので注意が必要になる。

 

①もも上げ

立った状態で、反動をつけながら片足ずつ太ももを高く上げる。背中が丸くならないように意識して、左右20回ずつ行う。

 

②振り上げ運動

立った状態で両足を大きく振り上げ、片足を前後に大きく振り上げる。目安は左右20回ずつ。

 

③逆向きランジ+ひねり

立った状態から片足を大きく一歩後ろに引いて、膝を直角に曲げる。前足の方向に上半身をひねり、反対側の手を真上に伸ばす。一度戻したら、反対側も同じように行う。左右交互に15回を2セットが目安。

 

今回の調査はインターネットによるもので、9月15日から19日まで実施された。運動会参加経験のある父親1056人が対象で、年代は30代346人、40代353人、50代357人となっている。

 

SHIUZOKA Life編集部)

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