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2024/01/06

山本由伸の穴をバットで埋める 日本一奪還へ オリックス紅林弘太郎が決意

地元・藤枝市の野球教室に参加したオリックス・紅林選手

■昨季はリーグ6位の打率.275 初のベストナイン受賞

絶対的なエースが抜けた穴は打線が埋める。静岡県藤枝市出身のオリックス・紅林弘太郎内野手が6日、地元のイベント「お楽しみ野球教室」に参加した。山本由伸投手が大リーグ・ドジャースへの移籍が決まり戦力ダウンが避けられない中、中軸として日本一奪還を果たす決意を口にした。

 

「お楽しみ野球教室」には、地元の園児から小学3年生までの野球未経験者が主に参加した。柔らかいボールで初めてキャッチボールをしたり、初めてバットを握ってボールを打ったりする子どもたちの姿を紅林選手は笑顔で眺めた。そして、身長187センチ、体重94キロの大きな体をかがめて子どもたちと目線を合わせてキャッチボールのパートナーをしたり、談笑したりした。

 

野球教室では終始穏やかだった紅林選手。ただ、イベント後の取材で今シーズンへの意気込みを問われると、表情が引き締まった。

 

「今年はドラフトで良い選手も入ってきましたし、自分の立場は安泰ではありません。毎年が勝負です。今シーズンはリーグ4連覇と日本一奪還を遊撃手のレギュラーとして達成したいと思っています」

 

昨シーズンは自己最高の打率.275で、リーグ6位の成績を残した。自身初となるベストナインも受賞。打線の中核を担える存在にまで成長している。昨秋のドラフト会議でオリックスが1位指名した上田西高校の遊撃手・横山聖哉内野手は走攻守を兼ね備える将来性豊かな内野手。紅林選手にとってはライバルとなるが、ポジションを譲るつもりはない。

野球未経験の子どもたちに野球の楽しさを伝える紅林選手

■得点圏打率と打点に課題 今季は「勝負所で1本」

絶対的エースの山本由伸投手が移籍した今シーズンは、打線の役割が昨シーズン以上に大きくなる。紅林選手は「オリックスは投手力が高いチーム。投手に助けられた試合も多いです。今シーズンは野手陣で由伸さんの穴を埋めていきたい」と自覚を口にする。

 

リーグ4連覇と日本一奪還に向け、紅林選手は「勝負所での1本」を自身の役割に挙げる。昨シーズンは打率.275に対し、得点圏打率は.236。打点は39と物足りなさが残った。

 

「勝負所での打撃に課題が残りました。中軸を任される打者になりたいので、首脳陣の信頼を勝ち取れるように結果を出したいです。チャンスで1本打つには練習で自信をつけるしかないと思っています。自主トレやキャンプで、しっかりとレベルアップを図りたいです」

 

投手4冠の山本由伸投手はドジャース、11勝をマークした山﨑福也投手は日本ハムに移籍し、オリックスファンの不安は小さくない。紅林選手には打線の柱となり、その不安を解消する役割が期待されている。

 

(間 淳/Jun Aida

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