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2023/06/07

「ピーピー泣くな」「うるせー」 教師の発言は不適切なのか 保護者は賛否両論

小学校教師の不適切発言に保護者の意見は割れる

■50代女性教師 低学年児童への不適切発言

静岡市の小学校で授業中に繰り返し席を立つ児童に対して不適切な指導をした教師の発言が、物議を醸している。泣いている別の児童に「ピーピー泣くな」、教室が騒がしい時には「うるせー」と複数回怒鳴っていたという。静岡市教育委員会は「適切な言葉ではなかった」と謝罪したが、保護者の間では賛否が分かれている。

 

先月下旬、静岡市教委は低学年の担任を務める50代の女性教師が、児童に不適切な指導をしていたと発表した。この教師は、授業中に繰り返し離席する児童の太ももと椅子を粘着テープで縛りつけたという。児童に怪我はなかった。

 

市教委は非公開の保護者会で問題の経緯などを説明し、不適切な指導をした教師は謝罪したという。この問題が発覚後、市教委と学校側が共同で児童らに聞き取り調査を実施したところ、問題発言も明らかになった。

 

市教委によると、この女性教師は教室が騒がしい時、児童に対して「うるせー」と繰り返し怒鳴っていた。また、泣いている児童に「ピーピー泣くな」と叱っていた。怖がって学校を休む児童もいた。市教委は「児童に使う適切な言葉ではなかった。今後、教師と校長の処分を検討する」としている。

 

■「秩序保たれる」、「指導力足りない」 保護者は賛否

こうした発言について、保護者会の参加者は賛否が分かれている。保護者の1人は「子どもたちに注意する厳しさがあって、指導力の高い先生だと思っていました。状況や言い方にもよりますが、『うるせー』、『泣くな』くらいの言葉は使っても構わないと思っています」と話した。

 

他にも「低学年は優しく言葉をかけても、なかなか言うことを効かないと思います。親としては少し怖がられるくらいの先生の方が、子どもに礼儀が身に付いて、クラスの秩序も保たれると感じています」と擁護する声があった。

 

一方、教師や学校側に反省を促す保護者もいた。不適切な発言について「低学年の子どもは影響を受けやすいので、先生には言葉遣いに気を付けてほしいです。怒鳴らなければ教室が静かにならないのであれば、指導力が足りないと言わざるを得ません」と語った。

 

離席を繰り返す児童への不適切な指導で発覚した不適切発言。言動を問題視された女性教師や学校を処分するだけでは根本的な課題は解決につながらず、別の教師や別の学校で同じ問題が繰り返されるだろう。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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